◆「ソア・ブリッジ」
大富豪にして米国上院議員でもあるギブスンの妻、
マリーアの死体がソア橋で発見された。
死体は、住みこみの家庭教師・ダンバーからの呼び出しの手紙を
握り締めており、凶器と思しき拳銃もダンバーのたんすから発見された。
はたしてダンバーがマリーアを殺害したのか……?
ソア橋の欄干が欠けていたことから犯人が
仕掛けた銃のトリックを見破ったホームズ。
単純なトリックではあるものの、犯人の特異にして切実な動機と捨て身の
行為が合わさることで、常識では測れない不可能状況を現出させています。
◆「三人のガリデブ」
大富豪の莫大な遺産を相続するため、自分を含め、「ガリデブ」
という珍しい性を持つ男を三人、集めようとする弁護士の話。
ホームズが早々に弁護士の話を嘘と見抜くため、ホワイダニットが焦点となります。
中盤以降、物語はほのぼのした雰囲気から一転、シリアスな展開に転調していき、
クライマックスの活劇まで間然するところがありません。
負傷したワトソンを本気で気遣うレアなホームズの姿も描かれ、
その筋の人には堪らないかもw
◆「隠居した画材屋」
隠居した画材屋のアンバリーは、若い妻と友人のアーネスト医師
によって、ほぼ全財産を持ち逃げされた、と訴える。
ホームズの代わりにワトスンが捜査を始めるのだが……。
盗難事件直後にも関わらず、なぜか家のなかのペンキ塗りをしているアンバリー、
彼の家のそばでワトスンが出会った、背が高くて色の浅黒い軍人のような男、
そして、アンバリーが持っていた事件当夜の劇場の切符――。
集められた情報から真相を見破ったホームズは、犯人をはめるために罠を仕掛けます。