まず、なんて綺麗な映像なのだろうかとまず思いました。
決して派手な色彩ではなく、かなり落ち着いた色のトーンが主人公二人の静かな感情を引き立てていたような気がします。螺旋階段も二人のなかなか近づけない関係そのもののようで切なかったです。
加えて音楽。クラシックとアフリカの民族音楽がひとつの映画に使われるとは何とも奇妙な、と最初は思いましたが、二人の象徴ともいえるでしょうね。
ちなみに私はクラシックを勉強している者ですが、ベートーベンの最後のソナタがあんなに似合う映画はこれだけだと思いますし、あんなに様になる俳優もデヴィッド・シューリスだけだと思います(笑)代弾きだとは思うんですが(笑)
言葉が少ないぶん、バックグラウンドによる空気で彩られている映画なのでとても見入りました。
主演の二人も素晴らしいと思います。あんなに言葉が少ないのに濃密というか、深い関係を感じました。
冒頭のキンスキーは軽いストーカーなのではと少々心配になりましたが(それを言っては元も子もない!笑)、初めての感情じゃしょうがないなと(笑)
結果はどうであれ、というか結果なんて目に見えているはずなのに、彼なりのやり方でシャンドライを愛し抜こうとする彼の姿勢には感服です。
シャンドライの表情も多彩でしたね、喜怒哀楽以外のもっと複雑な、言葉にできない表情に胸を締め付けられました。