「野中広務 差別と権力」(魚住昭著)という本のクライマックスの一つが「シマゲジ追い落とし」のくだりだった。
型破りなNHK会長で国会議員にも頭を下げない等態度がデカく政治家から嫌われた結果、つまらないスキャンダルを追求され会長職を解かれた話である。(これが野中が政界で存在感を大きくアップさせるキッカケとなったと)
その中で「シマゲジ風雲録」からの引用でいかに滅茶苦茶でユニークな人物であるかが伺われるエピソードが紹介されていたので興味を持って買ってみた。
読んでみて「こんなこと書いていいのかな?」というような政界、放送業界の裏話が満載で話として面白く読めた。
新人時代にスクープを取るために
ワザと警官を殴ったり酒で正体を無くさせて後で脅したりウソをついて恩を打ったり
のエピソードは仮にも元NHK会長が書いたモノだと考えるとむしろ「なぜこの本があまり話題にならないのか?」不思議な気がしてくる。
「アレもコレも全部自分がやった」というような言い方は多少鼻につくが本人の豪快なキャラクターに魅力を感じてしまえばかえって小気味良い。
「野中〜」は主人公が野中広務だけにシマゲジは悪役としての扱いだったが「シマゲジ〜」を読むと「今の時代、こういうデッカい人物はちょっと見当たらないなあ」と素直に感情移入してしまった。多少割り引いて読む必要はあるだろうが自分としては単に「正直でウソをつけない、性根のところは正しい人」だと思いたい。そう思えばこの本から学べることも沢山ありそうだ。