1982年6月25・26日、キングスウエイ・ホールにて録音。クレーメルはシベリウスを1977年8月12・13日、ザルツブルク大学大ホールにて、シューマンをニコラス・アンノンクールと1994年7月ライヴ録音しているのでいずれも公式2度録音しているということになると思う。
ただどちらも別録音より劣る気がする。演奏自体は良いのだろうが何となくクレーメル独特の透明感がないのだ。特にシベリウスのヴァイオリン協奏曲ニ短調作品47は1903年の作曲、1905年の改訂で特に第一楽章の圧倒的な美しさには北欧の自然を思い浮かべずにはいられない傑作だが、録音技師ネイヴィル・ボイリングの力量不足で濁って聴こえる。
日本版はあの宇野功芳氏が詩的に評論されているが(氏はブルックナーとかクナ専門かと思っていたがこういうのもやるのか・・・)どうも的外れである。大体どうして前回の演奏の差を指摘しないのだろう。不可思議である。おそらく聴いていないのだろう。だったら論ずるな、と言いたい。苦手な分野のシゴトは止めておいた方がよかったのでは、とか思う。