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シネマトグラフ覚書―映画監督のノート
 
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シネマトグラフ覚書―映画監督のノート [単行本]

ロベール・ブレッソン , Robert Bresson , 松浦 寿輝
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 2,310 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

『抵抗』、『スリ』から『ラルジャン』まで、傑作の数々を監督し、現代フランス映画史上に屹立する巨匠ブレッソン。4半世紀にわたり、演出のかたわらで彼が綴りつづけた《映画=シネマトグラフ》への、叡知にみちた言葉たち。氾濫と囲繞が問われる映像の時代に、その意味と可能性を真摯に考えるすべての人々へむけ、若き詩人の繊細な訳をとおして贈られる断想集。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

松浦 寿輝
1954年東京生まれ。詩人、小説家、批評家。東京大学大学院総合文化研究科教授。詩集『冬の本』(青土社、1987、高見順賞)ほか。小説『花腐し』(講談社、2000、芥川賞)、『半島』(文藝春秋、2004、読売文学賞)ほか。評論・エッセイ『平面論』(岩波書店、1994、渋沢クローデル賞)、『エッフェル塔試論』(筑摩書房、1995、吉田秀和賞)、『折口信夫論』(太田出版、1995、三島由紀夫賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 216ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (1987/11)
  • ISBN-10: 4480871128
  • ISBN-13: 978-4480871121
  • 発売日: 1987/11
  • 商品の寸法: 19 x 12.8 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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12 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
よきかな 2006/8/3
形式:単行本
筑摩書房も参加した出版社4社の共同企画「書物復権2006」における投票上位書籍に選ばれ、

晴れて2006年9月中旬再販されることが正式に決定しましたね。かねがね映画ファン

必携の良書と思っていましたのに絶版状態となっていた事を勿体無く思って

いたのでこれは本当に素晴らしい出版社の判断だったと思います。

文体は時にアフォリズムのように散文的に、情熱的に。ブレッソン14番目の作品と呼んでも

差し支えないほど、多くの示唆や驚きに満ちていると思います。映画製作現場において発生する

日々の労苦や理不尽さ、また時に起こる奇跡、自らの目指す理想をブレッソン本人独特の言い回し

で非常に率直に吐露しており、これを読んだ方の中から「シネマトグラフ」の後継者を

自認する人が1人でも現われてくれることを思わず願わずにはいられません。
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
厳しい・・・ 2010/3/29
形式:単行本
修行僧の独白のような言葉の数々・・・
自分を戒めるかのごとく書きとめられたメモの連なり・・・

ロベール・ブレッソンの映画を観て誰もが抱く印象は、この本にも当てはまる。
なぜプロの俳優を避けて素人を使い続けたのか?
自身の映画を「シネマ」ではなく「シネマトグラフ」と呼ぶ理由は?
その答えがここにある。いくつか引用しておこう。

「もし或る映像が、それ自体として切り離して眺めたとき何事かを明瞭に表現しているならば、また或る解釈を包含しているならば、それは他の映像群との接触によって変化することはないだろう」
「トーキー映画は沈黙を発明した」
「君のモデルたちが抱いている意図を根こそぎ抹殺せよ」
「モデルたちが自動的に動くようになり(すべてを計測し、重さを量り、時間をきっちり定め、十回も二十回も繰り返しリハーサルすることによって)、そのうえで君の映画の諸事件のただなかに放たれるならば、彼らを取り巻いている様々な人物やオブジェと彼らとの関係は正しいものとなるだろう。というのも、それらの関係は思考を経たものではないからだ」

ル・クレジオの「序言」も読める。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
1999年12月18日、映画監督ロベール・ブレッソンは98歳でパリで死去。

今ではほとんど誰も知る人がいないといっても過言じゃない映画監督ですが、私にとっては、ジャン・リュック・ゴダールの『中国女』より以前に大好きなアンヌ・ビアゼムスキーが出演している、数少ない映画である『バルタザールどこへ行く』を撮った監督として忘れられない人です。

プロの俳優を一人も使わないで、芝居じみた演技を嫌って、感情を抑えたかたちで行われる彼の映画術は賛否両論あるでしょうが、時として音楽も何もない静寂の世界は、逆にものすごい迫力で身震いするほどすばらしい感動を与えてくれます。

映画から感じるその繊細さやひたむきさは、おそらくロベール・ブレッソンその人の人間性そのものなのだと思います。

あっ、それから、書名のシネマトグラフというのは、かの有名なリュミエール兄弟が1895年に発明した撮影機・映写機のことで、映画のことをシネマというのはこれが由来。
残念ながら、発明王エジソンの開発したキネトスコープなるものは、映画の元祖となるには幼稚すぎて覗きからくり程度の代物でした。

それはともかく、ロベール・ブレッソンは自らの造形物を、映画とは呼ばずにシネマトグラフと称していたらしくて、それは多分あのリュミエール兄弟が、世界で最初に映像に撮ったのが、走って来る蒸気機関車であり自動車だったこと、そして動くそれらを生まれて初めて目にした人たちが驚愕の目で見た、そういう人間の根源的な原初の感動を呼び起こすものを、自分の手で作りたかったのではないかと思います。

記述日 : 2009年12月18日 23:43:01
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