「ターミナルケアー」、「死の尊厳」、「患者のプライバシー」、「臓器移植」など医療倫理の問われることの多い昨今です。ニュースで騒がれることから医療倫理について考えさせられることは当然あっても、本を読んでまで学ぶ気持ちはまたっくありませんでした。理由は単純で、自分とかけ離れたまるで「哲学」のような学問と感じていたからです。しかし、この「シネマの中の人間と医療―エシックス・シアター」に出会い、映画を通じ医療倫理について身近に考える機会を得ることができたことはラッキーでした。映画好きの私には非常に馴染みやすく、ごく自然に医療倫理に接することができ、ただ読んで理解するだけでなく、「生とは」、「研究者の倫理とは」、「死の尊厳とは」などのテーマに自ら知らぬ間に参加していました。また、これを読み、別の視点からテーマを持って映画を観ることにも興味をそそられ、私が大変気に入っていた映画のダスティーホフマン主演の「ブレイクアウト」そして、昔観た黒澤明監督の「赤ひげ」をもう一度観たほどです。テーマを持って観る映画も味わいがあって、一味違いました。気楽に読め、自然体で実感できる医療倫理、たまにはこういう本もいいですよ。
いちおしです!!!