公式本として一通りの試験範囲が網羅されているのは心強いが、問題点も多い。
まず、とりわけこの手の翻訳本にはありがちだが、総じて訳の不自然さが理解の進行を妨げる。
BCMSN編の方はまだ訳者の工夫が見られたが、このBSCI編の方が日本語が拙く、
主語や目的語があいまいな文章が目に付く。
(ひたすらに"track"を"追跡"と直訳し続けるあたりが悪い意味で印象的)
またCisco公式本にもかかわらず私が手に取った第1版は間違いが多い。
練習問題の回答が1つずつずれていたり、説明文中の値の高低、コマンドが間違っている箇所もあった。
さらに練習問題には違和感を感じるクセのある問題が多く、
意図がわからず回答を見ても要領を得ないことが多かった。
肝心のコンテンツだが、全体で750ページというボリュームの割には
必要となる全ての情報が記載されているわけではない。
著者の解説がどうにも回りくどく(これは原文のせい)、
これで頁数を稼いでいるのではとさえ思う。
特にBGPやマルチキャストについては記述量が少なすぎるので
未経験者にとってこの一冊で動作イメージを掴むのは正直つらいのではないか。
別の参考書でプロトコル等の概要を一通り理解してから、
本書を復習と理解の穴埋めに活用すれば効果的かもしれない。