ハサミでできた手を持ち、純粋な心しか持っていないエドワード。彼の行動や純粋な考え方はまるで現代社会への警鐘でもあるかのようだ。
町外れの古城で作られた彼は、ふとしたきっかけで街へ出て住民たちと出会うこととなる。当然ながら皆から好奇な目で見られるとともに、いつしか社会になじめず問題児化してしまうのが哀しい。
実はこうしたテーマは珍しくはなく、特に別世界の「人間」が現実社会になじめず結局元の世界に戻っていくパターンは今までにもしばしば作られてきた。でも、ここではこの映画全体をファンタジーと位置づけ、ラストのちょっと残酷なシーンでも決してそれを悲しい出来事にしていないのがいいし、その結果後々まで感傷に浸れる作品に仕上がっているのが何とも嬉しい。
なお、この映画で登場する色彩鮮やかな街並みはセットではなく現実に存在するものだという。そしてこの映画のロケを行った際には町の住民を一時的に退去してもらって撮影を行ったらしいが、それでもどこか空想世界にいるような感覚を抱かせるから不思議だ。
ちなみに、この映画は主演ジョニー・デップ、監督ティム・バートンの記念すべき第一作であるが、その代表作であるといっても過言ではないだろう。
最後になるが、町外れの古城に住む老博士役に往年の怪奇映画スター、ビンセント・プライスが演じていて、それが何とも適役で且つ懐かしい。