著者は現在最もヒット商品をデザインしているデザイン事務所ブラビスの社長であり、日本パッケージデザイン協会の理事長でもある。
そのフミ・ササダ氏が自らの経験や作品を例に挙げながらブランドの考え方、ブラビス流のデザインプロセス、デザイナーに求められる資質、パッケージデザインをする為に身に付けるべき力、売れるパッケージデザイン等について語っている。
実にシンプルで的確な内容、そして氏のパッケージデザインに対する熱い情熱が伝わってくる。
従来のデザイナーが書いた書籍ではあまり見られなかった恥ずかしいくらいストレートな意見が心地よい。
特に「デザイナーに必要な要素」「パッケージデザインを強化する力」の項目は、実に冷静にクリエイティブに求められるスキルやナレッジを分析〜記述できていて、若い方には必読の部分。
デザインは才能だけではなく、幅広い人生経験や理解力、情熱なども重要であることを気持ちいいくらいハッキリ語っている。
パッケージデザインナーを目指している学生、悩める若きパッケージデザイナー、後輩を指導する立場にあるチーフ、メーカー内の商品企画や開発やデザイン部門の方、デザインを専門的に学んでいないがパッケージデザインを発注したり決めていかねばならない方、これらの方々は必ず勇気づけられることだろう。
シンプル且つ明快な内容は小林章氏の「フォントのふしぎ」を思い出した。
国内〜海外を股にかけ活躍する一流クリエイターならではの境地なのだろうか?
テキスト量がやや少ないのがやや残念だが、そこは続編を期待したい。
ちなみに書籍名の「CIKTMUPS」は氏が考える「パッケージデザインを生み出す8つのポイント」の頭文字をとったもの。
ぜひ読んで確認して欲しい。