出産から新生児に関する部分では、いいお産、安全なお産をするためのアドバイスに始まり、医師の選び方、新生児を迎え入れるために必要なグッズのリスト、授乳やベビーマッサージの方法などが紹介されている。授乳に関しては「母乳かミルクか」という古典的命題から、正しい吸いつきを促す方法、授乳ポジション、手による搾乳の方法までイラスト入りでかなり詳しく説明されている。もちろん、母乳の出ない人のために、粉ミルクの選び方や哺乳びんの消毒の方法についても解説している。
6か月から1歳の子どもを持つ親にとっては、栄養学の知識をふまえて書かれた離乳食の与え方の部分が参考になるだろう。赤ちゃんに好まれる食べ物やヘルシーな食事の作り方、食事の与え方など、離乳時期のあらゆる疑問に答えている。また、この時期の悩みである子どもの寝かしつけ方、夜泣きを防ぐ方法なども紙数を割いて詳しく説明されており、重宝する。
1歳から2歳の子どもを持つ親には、子どもの歩行能力やおもちゃ遊び、言語の発達などについて解説した22章以降が役に立つ。発育の目安も表で示されているので参考になる。また、気になる病気に関しても、巻末に各病気の諸症状と対応方法を記している。これから出産を迎える夫婦や子育て中の夫婦にぜひおすすめしたい良書である。(土井英司)
本書には安全な出産、赤ちゃんの寝かしつけ方、「適切な脂肪」を摂取させるためのアドバイスが掲載されている。さらに、心配な幼児期の健康状態、主な子どもの発育段階、問題行動にも思える幼児期の典型的な行動に関しても触れている。親としての自らの子育て経験を本書のなかに盛り込み紹介している執筆陣は、大いに信頼のできる専門家なのだ。
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上の子の時は、地域の保健所の栄養指導や、日本の子育て本、ジジババの意見などに翻弄され続けました。
・授乳時間は3時おき、4時間おきなど決める。
・離乳食、幼児食は手作りし、時間を守って食べさせる。だらだら食べさせない。
・もちろんおやつも手作り。
・夜連続して寝させるためには夜間授乳をしない。寝る前におなか一杯にしてやれば朝まで眠る。
・寝オッパイしない。
・夜泣きはそういう時期だから諦める。
・早い頃から支えてたたせたりすると足が曲がる。
・絶対布オムツ。
・2歳までにオムツをはずせ。
・・・・・・・などなど。
泣いたら夜にだって寝オッパイしてもいいんじゃないか。欲しかったら何時でも母乳をあげてもいいのではないか。食べなかったら後で食べさせてはいけないのか。子供を泣かせてまで3度3度手作りで3品も4品も食事を用意する必要があるのか・・・。
そう思っても、自分の考えを試してみる勇気もないまま、しなければならない決まりごとにがんじがらめに縛られて、それをこなすのに精一杯で、育児がまるでノルマのように辛くて辛くて仕方ありませんでした。
今でも本当に、一人目の子の時にこの本が出ていたら・・・と残念に思います。二人目の子の妊娠中にこの本が出て、買いました。読んでみると、今まで「そうすべきである」と言われ続けてきたことが、さして重要ではなく思えて、これなら育児が楽しめるかもしれない。と思いました。本書で薦めてあるスリングも海外育児用品通販で手に入れ、この本の方針に沿って子育てしたら、スリングは普通の抱っこ紐より肩こりが少ないし、夜もいちいち起き上がって授乳しなくてもいいし(寝オッパイ)、下の子の子育てはずっと楽にできました。気楽になるだけでなく、この本には育児に関するテクニック的な話も一杯です。特に赤ちゃんを夜眠らせるための話は、1章まるまる使って紹介されています。これだけ全部試してダメなら、仕方ないと諦めもつくというものです(笑)。その他、SIDSの予防法、母乳育児についてのとても詳しい説明、赤ちゃんが病気のときの家でのケア方法や、各段階での赤ちゃんの発達など、読んで楽しい役立つ話が満載です。初めてのお子さんには勿論、今までの育児は辛いだけだったという2人目、3人目のご両親にもぜひお勧めします。
知人のアメリカ人男性は「親が子どもと一緒の部屋で寝たりしているから、日本の男はみんなマザコンになるんだ」と言っていました。つまり、大人の生活を大切にし、アカンボが泣いても別室で寝かせるのが一般的な国で「アタッチメント・ペアレンティング」を提唱することは大きな意味があり、新鮮なことですが、ここはもともと母と子の「ふれあい」を強調する日本。新米ママが、泣きやまないアカンボに途方にくれ「アタッチメントが足りないのでは」と自分を責める必要は、たぶんないでしょう。むしろ「ペアレンティング」、母親だけでなく両親として書かれていること、またシングルの場合などでも一人で抱え込まないで、というメッセージを受けとめたいものです。
出産準備品や離乳食についても、アメリカではこうなんだ、と参考にするのがいいと思います。頭でっかちの育児より人類の伝統的な育児を見直そうという著者ですから、生活文化のちがうところで、そっくりマネをされるのは本意ではないでしょう。(やっぱり首がすわるまでは、カブリより前あわせのキモノ式肌着が便利!)
子育ての経験がある、またはお母さんなど育児の先輩がいる場合は、この本はとても面白いと思います。産後すぐ新米両親だけで子育てに向かう場合は、本でも雑誌でも日本の書き手によるものとの併読がいいかもしれません。
ところで育児書というと、育児に直面する母親が読むものと思われていますが、男性にも読んでもらいたい。こういう知識は年齢性別とわず必要だし面白いのに、どうして教育のなかで扱われないのかなあ、と子を持ってみて思う私。あと、養子でも母乳育児ができる、という著者の経験談にはびっくり。育児のフロンティア・スピリット。
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