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ザ・ラストバンカー 西川善文回顧録
 
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ザ・ラストバンカー 西川善文回顧録 [単行本]

西川 善文
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

逃げたらあかん!
「不良債権と寝た男」、死に物狂いの仕事人生

安宅産業処理、平和相銀・イトマン事件、磯田一郎追放劇、銀行大合併、UFJ争奪戦、小泉・竹中郵政改革......。現場にいたのは、いつもこの男・西川善文だった。「最後の頭取」=ザ・ラストバンカーと呼ばれた著者が綴った、あまりに率直な肉声!

マスコミ報道の騒乱の中で失われた金融史のミッシングリングを埋める。

<目次>
◎第一章 バンカー西川の誕生 ◎第二章 宿命の安宅産業 ◎第三章 磯田一郎の時代
◎第四章 不良債権と寝た男 ◎第五章 トップダウンとスピード感 ◎第六章 日本郵政社長の苦闘 ◎第七章 裏切りの郵政民営化

<にしかわ・よしふみ>元三井住友銀行頭取、前日本郵政社長。1938年奈良県生まれ。1961年大阪大学法学部卒業後、住友銀行に入行。大正区支店、本店調査部、融資第三部長、取締役企画部長、常務企画部長、専務等を経て、1997年に58歳の若さで頭取に就任し8年間務める。2006年1月に民営化された日本郵政の社長に就任するも、政権交代で郵政民営化が後退したため2009年に退任。現在は三井住友銀行最高顧問。

内容(「BOOK」データベースより)

安宅産業処理、平和相銀・イトマン事件、磯田一郎追放、銀行大合併、UFJ戦奪戦、小泉・竹中郵政改革…現場にいたのは、いつもこの男・西川善文だった。密室の出来事すべてを明かす。

登録情報

  • 単行本: 322ページ
  • 出版社: 講談社 (2011/10/14)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062167921
  • ISBN-13: 978-4062167925
  • 発売日: 2011/10/14
  • 商品の寸法: 19.6 x 13.7 x 3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (36件のカスタマーレビュー)
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歴史に残る銀行経営者(バンカー)はいつの時代もいた。’天皇’とか’法王’とあだ名がついた頭取もいた。
しかし、現在銀行のトップと聞いて具体的に思い浮かぶ人は誰だろうか?
その意味では西川善文氏は良くも悪くもラストバンカーなのかもしれない。

注目すべきなのはあまり多くを語らない大手銀行のトップ経験者が自分の回顧録のような形で実名を出してほんの数年前のことまで語っていることである。銀行のトップはこれまで何も語らず、「マスコミやライターには言わせておけ」とタカをくくっていたのかもしれない。そのため、スタンスの違う著者(多くはマスコミやフリーライター、告発本)が金融再編や銀行が絡んだ事件について多くの情報を流しても銀行トップは知らぬ存ぜぬを決め込んでいた。しかし、西川氏は敢えて自分の主張を公にした。これは評価すべきことである。

政治家や大企業経営者などは退任した後に回顧録などで自分の過去の行為をきちんと説明すべきだからである。例え、それが自己弁護や誤った判断であったとしても。どう評価するかは読者や後世である。

読んでいてわかるが、西川氏の主張はあくまで銀行経営者の視点に立っている。それはあくまで銀行サイドの視点ではないかなど違和感を感じても当然である。

また、微妙に旧住友銀行関係者や三井住友銀行関係者、大和証券などへの評価・感情が出ている。三井住友銀行が生き残るために必死の思いであったことをよく伝えている。個人的に面白いと思うのは暗に西川氏は自分の後継頭取となった奥正之氏(現三井住友銀行会長)との間に微妙な違いを感じていたのではないかと言うことである。ゴールドマンサックスとの交渉や経団連不要論(奥氏は現在経団連副会長)などそのようなものを感じさせる。

日本郵政の問題についても章を割いている。郵政の民営化については大きな政治的問題であり、西川氏の手に余る問題だったのであろう。その意味では政治の動きを読み違えたという感想は率直である。かんぽの宿を不当に安くオリックス不動産に売却しようとしたという「かんぽの宿事件」についても今年3月29日に東京地検特捜部は嫌疑なしとして、刑事告発をした原口元総務相は西川氏の自宅を訪れ謝罪したと言う(朝日新聞2011年3月29日)。ここも本来なら誣告罪で応酬すべきところを本書で反論している

ただ、イトマン事件など磯田頭取・会長時代のことについては若干疑問符が残る。磯田氏の責任は重いし、その磯田氏を常務取締役企画部長として補佐した西川氏にも相応の責任がある。もう少し克明な説明をしてほしかった。

銀行経営者の回顧録という異色の性格と自分に寄せられた批判に対して自分の立場を明確にして反論すると言う西川氏の姿勢が貫かれている本書はきわめて興味深い。

全く銀行マンとして異なる人生を歩んだ西川氏と江上剛氏(作家)、池井戸潤氏(作家)のいずれもが、取引先をよく知り、勉強し、使命感を持って仕事をすることが銀行マンの喜びであると表現は変えながらも訴えている。西川氏は「不良債権と寝た男」かもしれないが、ラストバンカーにしてはならない。西川氏の後に続くバンカーが出てほしい。それは現在の銀行経営者の大きな課題である。
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45 人中、40人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By お尻ぷりぷり VINE™ メンバー
 西川善文氏の回顧録とあれば、おもしろくないはずがない。それを手中に収め、出版こぎつけた講談社は、いい仕事をしたと思います。

 本書によって初めて明らかにされる事柄も少なくありません。安宅産業の処理にどれだけ苦心したか、平和相互銀行が実は買収に価しない銀行だったこと、宮澤喜一首相が各銀行頭取を呼び集めて打診した公的資金注入策、UFJが実は三井住友を合併相手に考えていた節があること……。
 さらに後任の奥正之頭取の能力に非常に懐疑的だったにもかかわらず、結局は彼を後継頭取にしたこと。なかなか人物評が辛辣でおもしろいです。

 ただ言及されていない事柄も少なくありません。たとえば名古屋支店長の殺人事件、頭取時代の末期の金融検査の攻防、その過程で漏洩した融資三部の資料……。あれだけ親密だった村上世彰氏や國重惇史氏の言及が全然ないのも、意図して言及を避けたのではないかと思われます。

 日本郵政のくだりでは、自分は正しいという主張が力説されますが、いったん「郵政」という公の仕事を引き受けながら、三井住友銀行に名誉顧問として舞い戻る、さらには横山邦男氏ら住友から郵政に行った子分たちも舞い戻るということには、やはりおかしさを感じます。公の仕事を引き受けるには、退路を断っていけばよかったのに。三井住友に顧問で戻るくらいだったら、個人会社でも開設したほうがいいと思います。

 ともあれ、日本のこの20年の経済を学ぶ上では第1級の資料であることは間違いありません。必読の書の一冊です。
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
この種の回顧録でコリン・パウエルのもの以来久しぶりに感動を覚えた。
筆者と小生の年代がほぼ同じこともあり、筆者の経験した社会問題も鮮明に記憶しており、問題解決に奮闘する有様に共感を覚えてしまう。小生の父親が富士銀行に勤務していた折に、国体を揺るがす大事件に巻き込まれ、当時中学生だった小生に「俺は殺されるかもしれない」と言っていたことが思い出される。銀行員も命がけで取り組む仕事があるのだと子供なりに思ったものだ。
筆者は本のおわりにの部分で「本書を読んでくださった皆さんが、私たちが合理性と現実の間で悶々としながら決断を繰り返してきたことを感じ取ってもらえたら幸いだ。リーダーシップとは直面する難題から逃げないことである。」と言っている。
全面的に同意すると同時に西川さんの人格は素晴らしいと思う。に比べて郵政に係る政治家たちの行動の質の悪さ、先見性の無さ、
大衆迎合、一体この二年半何が行われて来たのだろう。
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