前作から2年半のスパンでリリースされた6thアルバム。プロデューサーには彼らの初期作との関わりが深いAndy Millerを迎えている。
暗く立ち篭めるムーディな旋律にチャイミーな鍵盤音を散らしながらクレシェンドしていくオープナー"I'm Jim Morrison, I'm Dead"、重厚な気配はそのままに、その霧中でささくれ立ったファズ/ディストーション/ノイズの三重奏が猛る"Batcat"の嵐へと飛び込んでいく展開は、前作で確立したスタイルを踏襲して聴こえる。幻想的とも言っていいだろうその独特のウネリを持った分厚いサウンド・ウォールや、Tr.7"I Love You, I'm Going To Blow Up Your School"で聴ける、いつ果てるとも知れない長い長い轟音の咆哮は、直近2作で体得したバンドの新たなる強み。一方で、Glasgowらしい牧歌的なアンサンブルが跳ねる"The Sun Smells Too Loud"や、透明な叙情の波紋を静かに拡げる"Local Authority"などでは最初期の透徹としたセンチメンタルな一面を伝える。そういった意味で本作は、Young Teamリリースから10年を迎えたバンドの一つの区切り的な作品なのかもしれない。が、楽曲の安定感よりも野心の無さや求心力の弱さのほうが印象として強く残ってしまった本作は、全体としてはかなり物足りないというのが正直なところ。