なぜボウイの低迷期と言われる時期のベスト盤をわざわざ出さなければいけないのか。それは、すでに、『ザ・ベスト・オブ・デビッド・ボウイ 1969/1974』、『ザ・ベスト・オブ・デビッド・ボウイ1974/1979』が出されているため、この『ザ・ベスト・オブ・デヴィッド・ボウイ1980/1987』も出さざるをえなかったからでしょう。そのため、このジャケットのアートワークも、前二作と同じ趣向になっています。
しかし、すんなりと『ザ・ベスト・オブ・デヴィッド・ボウイ1980/1987』が出たわけではありません。その前に、これら三枚を合わせた三枚組ベスト盤『プラチナム・コレクション』が出ました。『ザ・ベスト・オブ・デヴィッド・ボウイ1980/1987』は、当初、この『プラチナム・コレクション』のディスク3としてしか売られなかったわけです。
でも、それでは、『ザ・ベスト・オブ・デビッド・ボウイ 1969/1974』、『ザ・ベスト・オブ・デビッド・ボウイ1974/1979』の二枚をすでにもっている人に、ディスク3を手に入れるためだけに『プラチナム・コレクション』を買わせるのは、酷ではないか。単体発売しろ。ということで、今回DVDつきのリリースになったようです。
さて、内容的には、低迷期であるものの、オリジナル・アルバムに収録されていない映画サントラ関連の曲などが今回いくつかリマスターされて収録されています。
そして、DVDのヴィデオ集には、ヴィデオクリップ集『ザ・ベスト・オブ・デヴィッド・ボウイ』に未収録の「アンダー・プレッシャー」、「ドラウンド・ガール」、「風が吹くとき」を収録。といっても、「アンダー〜」はボウイが出演しないニュース映像などのモンタージュ、「風が〜」はボウイが出演しないアニメ映画の場面のモンタージュです。「ドラウンド〜」のみ新たに、ヴィデオクリップ集『ザ・ベスト・オブ・デヴィッド・ボウイ』では見られなかったボウイの姿が拝めます。
商品の体裁は、輸入盤に日本盤ブックレットをつけただけなので、「ブルー・ジーン」以外はほとんどなくてもよいものの、日本語字幕はありません。
この時期のボウイは低迷期と言われるだけに、ユーザーがわざわざオリジナル・アルバムを買い揃えるのには徒労感も伴います。この商品だけで済ませてもいいかもしれません。