アルバムが7枚連続で全米初登場1位、という凄い記録を持つNY出身のラッパー、ジェイ・Zの引退作です。
と言いつつ、結局2006年復活しニューアルバムを出しましたが。
それまで何度も引退を示唆していた彼ですが、ブラックアルバムの時はかなり本気な様子だったので、
このアルバムも、サウンド的にもリリック的にも「集大成」という感覚あふれるものとなっています。
タイトル通り、CDもジャケも真っ黒な本作は、ジェイZらしい、お洒落なサウンドだけでなく、
激しいビートのパワフルな曲も入っており、捨て曲もまずないよく出来た一枚です。
December 4thは、母親の語りを交えながらオールディーズ風のゆったりめな楽曲で今までの人生を振り返ります。
What More Can I Sayは映画『グラディエーター』のマキシマスの声を冒頭に入れている。
リンキンパークとのコラボに使われたEncoreはカニエ・ウェストのプロデュースで、これもまたちょっと古っぽいサウンドにクールなビート、
後半に観客の声のようにして入るHOVAコールも感動的な、「今までありがとう」という雰囲気のナンバー。
一転Change Clothesではネプチューンズのカラー全開、ファレル&チャド・ヒューゴらしいとても爽やかな一曲。
さらに一転Dirt Off Your Shoulderはティンバランドをプロデューサーに迎え、強力なビートだ。
Moment of Clarityはエミネムのプロデュースで、ちょっとダークな雰囲気のストリングが効いている。(ゲットーシンフォニックサウンドというらしい)
そして、この曲ではサビ部分の辺りのジェイZの声がかなりエミネムに似ている!!必聴。
そして続く99 Problemsはリック・ルービンをプロデューサーに迎え、激しいビートと強烈なロック風サウンドで、やや新境地を開拓。
Justify My ThugはマドンナのJustify My Loveをネタにしている。Luciferもカニエ作で、これまた古いR&Bの雰囲気。
Allureもネプチューンズ作で、サウンドはハッパを吸った時をイメージしているとのこと、不思議な雰囲気だ。
最後を飾るMy 1st Songも、ちょっと昔っぽい雰囲気で、それこそリズム&ブルースという感じ。ひなびたメロディが背後に流れ郷愁あふれる一曲。
ビートだけではなく楽曲がかなりしっかり作られているので、ラップファンならずとも聴きやすいアルバム。