録音は1961年。
発売は63年から64年にかけて。
録音後、2年以上寝かされていた作品ですが、コレ、凄いアルバムだと思います。
まぁ、
『JMのオクラ入り音源=ショーターの先鋭性の発露が過ぎた作品』
が常套ですが、本盤はもうこれが素晴らしいの素晴らしくないのってどっちやねん状態。
私の中では60年代を代表する一枚である「Witch Doctor」か本盤か、
これはもう、好みの問題だけだと思います。
ただ、「Witch Doctor」より若干、少しですが、「The Big Beat」好きな方には
本盤の方が近づき易いかも知れません。
とにかくもう、曲がどれも素晴らしい(素晴らしいなんて言葉ではとても表現出来ない)。
一曲目はショーター流ファンキーJM。が、リアルタイムで発表された作品に於ける
『ショーター流ファンキーJM』より奥が深い気がします。格好良い曲です。
二曲目はブレイキー御大のドラム・ソロ。
Freedom Rideとは公民権運動で、アフロアメリカンが、白人と共に
自由にバスの座席に座り(=フリーダム・ライド)、サウスを目指す、というものですが、
御大が自分なりのやり方で運動を鼓舞したのでしょう。
御大は
「打楽器はいつも劣等楽器として差別されて来た。しかし、本当は
打楽器は様々な感情を表現出来る素晴らしい楽器なんだ」
と語っていましたから、敢えて「Freedom Ride」をドラム・ソロにしたんでしょうね・・・。
そう考えると、このタイトルの持つ重みというか意義が鮮明になりますね。
いや、『いつも通りのブレイキーのドラムソロ』なんですが、
多分このテクニック、というかソロの構成?とでも言うか、
他のレビュワー様も仰る様に、完成度がやっぱり高いと思います。
テクが有れば誰でも出来るってモンではないと思うんですよね。
三曲目。「El Toro」。ズバリ、名曲です。良くこんなテーマを描けるなぁ・・・と、
ショーターの才能大爆発ではないでしょうか。凄い名曲です。
あぁ、陳腐な自分の語彙力が恨めしい。
それはそうと、アドリブに入る一音目で曲の流れを決めてしまうショーター。
これ、物凄い芸当ですよね。ワンノートで曲の流れを創ってしまうって、
相当なセンスや閃きが無いと出来ないと思うのですが、どうでしょうか。
で、モーガンもモーガンで、ショーターのフレーズに呼応した
フレージングを奏でるのですが、ソロの〆方が素晴らしい!もう最高です。
四曲目はモーガン作のファンキーチューン。これも悪くない。というか、良い。
モーガンのtpがユニークさを増幅させてますね。やっぱテクニシャンです、この人。
五曲目の「Blue Lace」。不思議な浮遊感を持った、綺麗なテーマ部が印象的なワルツ。
この締めの曲がまた良いんですよ!また頭から聴きたくなるっていうか。
というわけで、飛び抜けて良い曲ばかりなんで、
これは二菅JMの大傑作と言って良いのではないでしょうか!
JMファンは勿論の事、やっぱりショーターのファンの方にも、是非、是非聴いてみて頂きたい!
いや・・・、ショーターのみならず、やっぱりショーターとモーガン。
二菅JMのフロント陣の凄味を体感出来る絶好のアルバムだと思います。
ブレイキー御大のリーダーシップの凄さは勿論ですが。