本書に掲載された夥しい項目にわたるビートルズにまつわる事実のひとつひとつを読み解くことは、僕のようなビートルズファンーー少年時代、ビートルズの楽曲を貪るように聴き、ビートルズの歌を歌っていたーーにとっては、若い時代のロマンティックでセンチメンタルな思い出の数々を、彼らの生きた時代に合わせ、想起させるきっかけとなった。
また、彼らの最初のシングル’Love Me Do'から、最後の録音となったアルバム『アビイロード』の最後の曲(奇しくもその楽曲名は'The End')まで、本書の中で言及された曲のほとんどを「頭の中で再生」することにより、行間からビートルズの音楽がどんどん溢れて来るという何とも楽しく不思議な読書体験となった。
本書は数多あるビートルズ関連本の中で、事実関係とその記述の豊富さにおいて、最も信頼のおける一冊であろう。特に僕のような「ビートルズ世代」の方には是非、一読をお勧めしたい。そして、ビートルズをリアルに知らない若者たちにビートルズの素晴らしさを熱く語ろうじゃありませんか。ビートルズを語り継ぐこと、これは「ビートルズ世代」の役割のひとつだと思う。あの奇跡の時代を共有できたことへの感謝も込めて。
本書は過去に出版された2冊組の『ビートルズ全記録』の「2in1」バージョンになるが、値段的にはこちらの方がお買い得であることを付け加えておこう。
Read The Beatles!