ドイツ人監督が、映像美にこだわって作り上げたクライムサスペンスである。この映画をBDで観ることの真骨頂は、超モダンなビルディングをBDならではの情報量で魅せることにつきると言っても過言ではない。さすがに暗い場面では、ざらつきがでるものの、ベルリン中央駅、フォルクスワーゲン本社の建物やインターポール本部ビルなど、ガラスを多用した超モダンな建築物の美しさを余すところなく引き出している。ガラスの無機質さを出すために、全体的にややブルーグレーがかった色調となっているところにも、監督の美意識が色濃く感じられて見応えがある。
ラスト近く、ニューヨークはグッゲンハイム美術館での銃撃戦のすごさ!!一体どうやって撮影許可をもらったのかと思ったら、なんと16週間かかってセットを作ったんだと!!螺旋状のあんな複雑な構造物でも作ってしまうんですねぇ、映画ってすごい!!と改めて思ったことだった。追われる者と追う者が一緒になって脱出をかけて繰り広げるすさまじい銃撃戦は、「ヒートHeat」でのロス市街の銃撃戦にも匹敵する名シーンである。
そして、イスタンブールの世界遺産「アギア・ソフィア大聖堂」もすばらしい!実物が映画に出てくることは少ないのではないか。その地下の様子?も興味深かった。なんで水があるのだろうか?
C・オーウエンは、なかなかB級スターから脱皮できないでいるし、ナオミ・ワッツの役どころも何とも中途半端。しっかり見ていないと、わからなくなるかも知れない複雑な話なので要注意。