一番印象的だったのは、リーダー渡部又兵衛氏の回顧録。今でこそ有名になったが無名の時代が長かったこと、またメンバーの入れ替わりが激しかったこと、渡部氏自身の闘病、詳しくは書かれていないがメンバー同士の衝突など、かなり紆余曲折を経て現在に至った経緯が淡々とした文章で綴られている。風刺を商売とするには、バッシングもあったかもしれない。それを跳ね返す度胸がないと続かなかっただろう。ネタ作りのコーナーでは、ただの批評に終わらないために情報を集め、打ち合わせや稽古を重ねて、研鑽を積んでいることが窺える。
メンバーのイラスト・書・エピソードはシュールで、それ自体笑いになっているし、他のメンバーへの尊敬や愛着も感じられる。
メンバー個人のプロフィールから、ネタの作り方、元総理に扮して20周年を語ったり、変装の一覧などニュースペーパーそのものが好きな方からメンバー個人が好きな方まで楽しめる一冊である。
時たま、「変装が似ていない、気持ち悪い」というコメントを見かけるが、本書において松下アキラ氏が「どの変装にも特に思い入れは無い」と言っていることから、彼らは似せることよりもデフォルメで笑いを取ろうとしてるのかな、と推測している。
個人的には2009年から再加入した山本氏・浜田氏も含めた新たなファンブック出版を希望。