Lotusのスタジオ盤にしては二枚目(ライブ盤を入れると三枚目)のアルバム。前作Nomadはメロウなサウンドを全面に押しつつ、ジャズやファンクを土台にしつつドラムンベースやトランスミュージックの要素を取り入れたサウンド、まさに「踊れるジャズファンク」でしたが、そのNomadのようなサウンドを期待してたファンはちょっと拍子抜けしてしまったと思います。私も当初このアルバムを初めて聴いた時、過去のLotusのサウンドが好きだったので、理解しにくかったのを憶えています。
しかし、他のエレクトリックジャムバンドを聴き比べるとこのアルバムを期にLotusの音楽の成長ぶりが分かると思います。サイバーで近未来的なイメージを思わせるシンセや、トランスミュージックにあるようなシーケンス演奏をあえて人力ギターで演奏する、といったエレクトリックジャムバンド特有のサウンドを一切排し、本来のジャムバンド特有の土臭い感じ、まさにオーガニックなバンド演奏+エレクトロニカの音遊びの要素が上手く融合した秀作といえます。より音数とメロディをシンプルにし、ミニマムな進化を遂げたLotus。その成長の早さにファンが追いつけなかったんだな、と今になって思います。
Nomad収録の「Spiritualize」程の強烈なインパクトのある曲はないのですが、より音そのものの面白さを追求した印象が強く、エレクトロニカ的なアプローチをしたロックという印象が強いアルバムといえるでしょう。前作までの「踊れるジャズファンク」とは確かにほど遠いですね^^;
ただアルバムとしての完成度は相変わらず高いです。いろんなエレクトリックジャムバンドを聴いてこのアルバムに辿り着くと、この個性的なサウンドの良さを痛感すると思います。