内容は、光と闇の対決が新しい切り口で描かれたファンタジー です。
この手のファンタジーが好きで、原作を知らない人には面白いと思います。
映画の制作側であるアメリカの方には、イギリス臭い原作の雰囲気がお気に召さず、闇の象徴である大人の男に、普通のめだたない男の子ウィルが光の力を得て直接対決する、新しい切り口のファンタジーというアイデアを採用したのでしょう。そういう意味では、周りの光の味方が持てない特権と能力を持ってしまった男の子が苦悩しつつ、家族を救い、目的を達成して大きな悪と対決するストーリーは感動的です。
そうはいっても、原作であるスーザン・クーパーの「光の六つのしるし」を、よくぞここまで壊したよね?というくらい全くの別物。
家族構成や光、闇の人々の設定、しるしの探索の方法や対決の部分に至るまで原作をひねって違うものに変えています。
なので、イギリスの冬至から十二夜にまでの美しい伝統行事や農場風景、古いイギリスの雪に包まれた森や美しい馬、舞踏会、古代の王の船、ボーイソプラノの合唱、家族団らんの風景など、期待してはいけません。
むしろ、ハリーポッターもどきの寄宿学校の香りと初恋の香りと双子のらんちき騒ぎを面白いと思うかもしれません。まったく原作にないアイディアですから。生徒は携帯を片手に歩き、地球の反対側にいる長兄とは手紙ではなくインターネットで会話する、現代風アレンジにもなっています。そんな現代に起こる、光と闇の戦い。
あくまでも原作を知らない方にオススメです。