「ザ・サード」の本編の続きとは、また随分と久しぶりですねえ……。ただその割には、「火乃香の話」という印象が読後あまりしませんでしたけど。なんか、短編でもおかしくないような内容でしたし。ゲストキャラのコートニーの方が、メインであった印象です。
どこぞの「吸血鬼ハンターD」と多分これは同じ現象、主人公のあまりの強さ、万能さが招いてしまった結果でしょう。どんな異形のクリーチャーにも、どんな人外の敵にも最早負けるとは思えない、どんな旧時代の遺物相手にもおろおろするとは思えない火乃香は、それ故に主人公の座に座るに不都合な存在になってきてしまっているのです。どんなに凄いことをしても、「まあ火乃香だし」ですむようになってしまっては−−ねえ?
だからその凄さを間接的に知る第三者が必要とされる、その視点でしか火乃香の活躍が映えない−−そうしたことになってしまっているのだと思います。「生」をメインテーマとしたその話運びなどは相変わらず、でもこのままだと色々シリーズを続けるに大変なことになりそうです。「余程の強敵=クエス」などが介入してこない限り、今回と同じようなことになってしまう訳ですから。
まあこれについては、本編ではなるべく寄り道せずにがしがし本筋のそれを進めればいいんでしょけどね解決するには。で、今回みたいな話はなるべく短編に任せると。"あの"レフティや、新たな敵組織なども出現する「ザ・サード」の本編最新刊、ファンなら読んで損はないかと思います。