タイトルは「ザ・サンキュー・マーケティング」ですが、単にマーケティングの手法を解説したものではありません。
小手先のテクニックは一切述べられていません。
一言で表すなら「顧客との絆を創る」にはどうすればいいか?をテーマにしています。
大企業であろうと、創業間もない会社であろうと、顧客にモノやサービスという商品を販売することで商売が成り立っています。
昭和30年代から40年代の商店街では、店主は顧客と商品のことだけでなく、
お互いの家庭のこと仕事のことを含めた会話を楽しむことで商品の価格以外の価値を提供していました。
私が小学生の頃の買い物は商店街が中心でしたが、店主は我が家の家族構成や子どもの名前まで知っていました。
一方、ネットショッピングでは、横断的に価格を比較して最も安い店から購入します。
そこでは店員との会話や人とのつながりではなく、同じ商品が単純に1円でも高いか安いかが唯一の購買基準です。
著者のゲイリーはツイッターやフェイスブックなどのソーシャルメディアを商売に活用し、
一人ひとりの顧客に情報発信し、一対一の会話をすることで、実家の酒屋の業績を8年間で15倍にしました。
ソーシャルメディアを利用した究極のワントゥワン・マーケティングを実践したわけです。
ゲイリーの成功が意味するのは、ソーシャルメディアを使えば、商店街全盛時代にあったような、
強い人間関係や、顧客との対話、口コミによる商売が可能になったということです。
結局商売は、顧客にいかに好かれるか、顧客とよりよい関係を長く続けられるかという点に尽きます。
ソーシャルメディアでの情報発信は永遠に継続していくものであることから、隠し事ができません。
偽りの人間を演じ続けることは不可能だからです。
従って、正しい商売人、真に顧客のことを考えている経営者こそソーシャルメディアの活用を考えるべきだと思います。