カップスについては、残念ながらリアルタイムで経験していない。やはり、加部正義とミッキー吉野が在籍していたということが、多くのロックファン同様にカップスに興味をもった理由だ。こうして、当時の状況を読んでみると、やはり、プロデビュー後は少なからず自分達の方向性と違った音楽をやらなければいけない状況になったこと、そのことがカップスのメンバーチェンジの原因となっていたことなどが分かる。自分が興味を持って読んだ部分は加部正義に関する部分だ。「すぐに雲隠れをする」「ボンドを吸う」。当時、加部がどのような行動をしていたのかよく分かった。目立つことを嫌い、スポットライトから外れてしまう。しかし、ベースを弾かせれば超絶テク。土屋昌巳が押しかけでカップスのボーヤをしたときのエピソードなども微笑ましい。家出をしてボーヤ入りを志願したところ、デイブ平尾にはクソミソ言われたらしいが、加部に「いいじゃん、一緒にくれば」と言われカップスのボーヤになったとの話。加部の人間性が分かる。加部正義は「心やさしき自由人」なんだな、と改めて思った。