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ザ・コーポレーション
 
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ザ・コーポレーション (単行本)

ジョエル・ベイカン (著), 酒井 泰介 (翻訳)
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商品の説明

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ザ・コーポレーション
近年、世界各国で巨大企業による反社会的とも言える不祥事が相次いでいる。米国のエンロン、ワールドコムの粉飾決算に端を発した破綻劇はまだ記憶に新しい。カナダの大学で教壇に立つ著者は、それらの原因は個々の企業の経営や風土にあるのではないと見る。企業とは本来、「病的な存在であり、人間と社会に対して大きな影響力を持つ危険な存在である」という大胆な見解を前提に、市場競争主義に基づく営利活動が及ぼす悪影響を挙げ、それを防ぐために何が必要かを論じる。

企業が、株主など所有者のために利潤をひたすら求めることを最大の目的としている限りは、他者を思いやる社会や個人が尊重される社会とは決して相容れないと指摘。「企業は人を非人間化するという義務を有している」とまで言う。米ゼネラル・エレクトリック(GE)が1990年から2001年までに40以上の法律違反で罰せられたことには、「実際的なビジネスの見方では罰金など事業上のコストの1つに過ぎない」と語り、その反社会的な性格を糾弾する。日本でも議論され始めている「教育市場」への企業の参入についも懸念をあらわにする。とはいえ、本書は共産主義的な思想書ではない。グローバリゼーションを盲目的に信仰する風潮を憂える識者の警告である。


(日経ビジネス 2005/01/03 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)



内容(「BOOK」データベースより)

環境汚染、搾取工場、商品安全性の軽視など、企業のスキャンダルはあとをたたない。しかし、企業にとって利益追求は法律上もっとも重大な「義務」であり、そこにはいかなる良心も入り込む余地はないのだ。また、コストを外部に押しつける「株主の有限責任」という仕組みともあいまって、企業は利益のためには平気で自然環境や他人を痛めつけ、その貪欲さは精神病質的でさえある。いまや巨大な富と力を持ち、飽くことなく搾取の対象を求め、政府に指図さえする企業。わたしたちにはそんな企業の横暴を阻止し、民主主義と公益を守る方法はないのだろうか?気鋭の法学者がその優れた考察と、ノーム・チョムスキー、ミルトン・フリードマン、ピーター・ドラッカー、その他多数の知識人・実業家へのインタビューをもとに、企業支配の実態を明かし、それに対抗する方策を提示。サンダンスほか世界中の映画祭で喝采を浴びた同名ドキュメンタリー映画の原作。

登録情報

  • 単行本: 262ページ
  • 出版社: 早川書房 (2004/11/10)
  • ISBN-10: 4152086041
  • ISBN-13: 978-4152086044
  • 発売日: 2004/11/10
  • 商品の寸法: 19 x 13.6 x 2.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
  • Amazon.co.jp ランキング: 本 - 132,082位 (本のベストセラーを見る)

    カテゴリーランキング:

    453位 ─   > ノンフィクション > ビジネス・経済
    13645位 ─   > 投資・金融・会社経営
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5つ星のうち 4.0 大企業がいかに急成長し、いかに危険な存在になったを教えてくれる, 2006/7/9
By sanjunio - レビューをすべて見る
(TOP 1000 REVIEWER)   
株式会社(株主が所有して、管理職が運営する)って、16世紀後半はあまりの胡散臭さにイギリスでは禁止されていたが、産業革命を経て成長し、21世紀前後に、WTOが国家間の貿易障害を取り除きはじめると、企業が国をまたいで活動できるようになり、現在の「グローバル企業」達を生み出した。
もとも企業は、株主の利益を最大にすることが目的であり、労働者や環境を守ることは本来の役割ではない。これが現在、大企業で働く人たちを精神分裂的にさせている原因となっている。
会社の利益を生み出すためには、当然、お金のない人を低賃金で働かせ、お金を持っている人から高価格で買ってもらう理屈になるが、それが今世界を舞台に起こっている。この本を読んであらためて驚いたが、とりわけ労働搾取問題には目の覚める思いがした。これはSweatShop(汗かき工場)と言われているようで、別にネットで調べると、Nike,Levis,Gapなど主に衣料用品メーカーが多い。
今は世の中の暗の部分が目に見えなくなってきている。
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18 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 企業経営へのリベラル宣言, 2004/12/14
By 中村 - レビューをすべて見る
(TOP 1000 REVIEWER)   
   エンロンやワールド・コムの破綻、欠陥商品や虚偽表示等の企業不祥事、情報開示や虚偽記載等による企業の商法・証取法違反、等々企業経営を震撼させる重大な事件が後を絶たない。加えて、環境問題の深刻さが増すにつれ、企業のCRS(企業の社会的責任)が脚光を浴び、SRI(社会的責任投資)が注目されるようになった。

   ところが、著者は、ミルトン・フリードマンの言「経営者の唯一の社会的責任は、株主のために多額の金を儲ける事、これが道徳的な義務だ。社会や環境上の目標を利益に優先する(道徳的に振舞おうとする)経営者は、非道徳的だ。企業の社会的責任が容認されるのは、それが利益追求の方便である時のみで、偽善が収益に寄与すれば良く、道徳的善意も収益に繋がらなければ非道徳だ。」を取り、これに反論する。

   ドキュメンタリー映画の原作で、フリードマン、ドラッカー、マイケル・ムーア、チョムスキー等が出演する。著者の基本的な見解は、「「企業」とは病的な機関であり、人間と社会に対して大きな影響を持つ危険な存在である。」と言うこと。法学者として、資本主義や経営学の理論や歴史に関してかなり深くフェアーに分析し、「企業」や政府・公益等について持論を展開している。

   面白いのは、公共領域の民営化への反対論。「今や、企業が政府に強力な影響力を行使し、世界の支配的な機関になった。道徳性を持たないグローバルな商業主義という危険な原理主義の公共領域への浸透が、経済社会の安寧と人類の幸せを危機に追い込む。国家が、企業から公益や公衆を保護する力と役割の保持は必須。」と説き、企業規制システムの改善案を提言する。示唆に富む論述が多い好著。
   

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16 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0 大企業の悪行, 2004/12/8
日本では来年夏公開される予定の映画原作本。
帯には「マイケル・ムーア、ノーム・チョムスキー、ミルトン・フリ
ードマンほか豪華論客が多数出演!」とあるが、この本の中にはチョ
ムスキー、フリードマンのコメントは掲載されているものの、ムーア
にインタビューした形跡はなく、映画のみで公開されるようだ。
ファイザー、ゼネラル・エレトリック、ゼネラル・モーターズ等、主
にアメリカの大企業を中心に、企業という存在がいかに自己の利益の
みを追求することしかできない存在であるかということを、フリード
マン、ドラッカー等のコメントを引きつつ裏付けていく。
燃料タンクが炎上する危険を知りながらも、訴訟された際の費用と安
全策をとった場合の費用対効果では、訴訟された場合の費用のほうが
安くつくという理由でそれを放置するGM、予算削減、リストラ等で
安全性、環境汚染を犠牲にし、結果爆発事故を起こしたBP等、企業
の悪行がこれでもかといわんばかりに実名で書き連ねられている。
全体の論調としてはいささか扇情的すぎるきらいがあるが、読み物と
しては面白く読んだ。
しかし、企業の社会的責任論の限界を指摘しつつも、なぜ限界がある
のかという点が論理的には明らかにされず、「企業は株主のために
ある」というこの一点張りで思考停止されている点や、今流行りのC
SR(Corporate Social Responsibility)にも触れられていない点に
は不満が残った。
ROE等を重視した株主を向いた経営が日本でも浸透しつつあるが、
すでにアラン・ケネディ等によってもこうした経営方法に対する批判
が出てきている中、結局人間による企業統治の楽観論に結論をおとし
てしまう点などは、もう少し突っ込んだ議論をしてもよかったのでは
ないだろうか。
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