たとえヨレヨレでもジェームズ・スペイダーはやっぱりカワイイ(?)し、どんなにぽっちゃりしていてもキアヌ・リーヴスはサイコーにキュートだけれど、そういった表面的なことよりも二人の演技に注目して見れば、この作品を少しは楽しむことができるかもしれません。
というか、カメラワークと音楽を除けば、残念ながら他に楽しみようがないと思うのです。FBI捜査官と連続殺人鬼というありきたりの設定を、スペイダーとキアヌというキャスティングでどう凌いでいくのかと、監督の手腕に期待したのですが、見事に裏切られたというのが率直な感想です。
でも、どんな映画にもどこかに見どころはあるもので、この作品も例外ではありません。とくに映像と音楽は、まったく素晴らしく、この作品にはもったいないくらいです。そして、主役二人の対照的な演技も見逃せません。
この二人の演技については賛否両論さまざまでしょうが、二人ともきちんとギャラに見合った仕事はしていると思います。まあ、スペイダーは少しばかりくどいかなとも思いますが、それはいつものことで、キャンベル捜査官のささくれ立った神経のピリピリした感じが伝わってきます。
キアヌのほうは、スペイダーとは対照的にかなり抑え気味の演技で、個性的なグリフィン像を作り上げています。キャンベル捜査官と殺人鬼グリフィンの関係について、ほとんど一人で表現しなければならない状況なのに、実によくやっていると思います。ただ、それが作品に100%反映されているかといえば、残念ながらノーと答えるしかありません。
本当にもったいない話です。映像にしろ音楽にしろ俳優にしろ、こんなに素晴らしい素材が揃っているのに、どうしてこんな作品になってしまうのでしょう。もったいない、もったいない、もったいない。もう、このひと言に尽きます。