未公開が多いのは不幸にも第二次世界大戦のためでしょう。このためにどれだけのアメリカのミュージカル映画が戦後公開となった作品はまだしも、未公開となった映画も多く、そのため日本のアメリカミュージカルスターや作品については雲泥の差があるのは本当に残念な事です。ミュージカル映画は「ウエストサイド物語」以前と以後に別れると言われているそうですが、これは、娯楽に徹底した陽気なミュージカル映画のオムニバスで編集も巧いです。わたしは、昔VHSで15800円の大枚をはたいて(それもベーター/苦笑)買って、あまりに観すぎたために2とともにオシャカにした経歴があります。それがこの低価格とは信じられないです。多くの人に観ていただきたいです。
当初はMGMの記念のために制作された映画でTV放送となる予定だったものが、試写会をしたところ反響が凄く、映画での公開となったそうです。フランク・シナトラ(ブロードウェイ出身だったエレノア・パウエル「ロザリー」モノクロですが、タップとエキストラの人数の多さに驚かされます。また若い頃黒柳徹子が観てビックリしたというモノクロ映画でのアステアと同じくエレノア・パウエルが名曲「ビギン・ザ・ビギン」で2人で踊っています。アステアはその頃ちょうど40歳代で、踊っていてちょっとよろけてしまうのですが、それすらも味として魅せてしまいます。)、エリザベス・テイラーはジューン・アリスンの「グッド・ニュース」も紹介。カラー映画での体育館での群舞は凄いです。何もせずに立っている書割扱いの役者も多く、今現在これだけの映画は創れないでしょう)ピーター・ローフォード、ジェームズ・スチュアートが紹介するのはMGMではどんなスターも踊らされた言い、後年ハリウッドのキングと呼ばれたクラーク・ゲーブル「プティ・オン・ザ・リッツ」(モノクロ)を不慣れな感じで踊っているといるという貴重なシーンを観る事ができます。ミッキー・ルーニーは10代だった頃のジュディとのたくさんの共演作を紹介(すべてモノクロです)、ジーン・ケリー(唯一共演したフレッド・アステアのダンスが観られます。他も紹介。編集も巧くて魅せます)ドナルド・オコナー(泳ぐミュージカルスターエスター・ウィリアムズという逸材を紹介します。作品ごとにセットが豪華になっていくのが凄いです)デビー・レイノルズ(あの「スター・ウォーズ」で初代レイア姫を演じたキャリー・フィッシャーのお母さんも自身の出演作とその他の作品を紹介、フレッド・アステア(ジーン・ケリーの出演作を紹介「雨に歌えば」他)そしてライザ・ミネリは母親のジュディ・ガーランドの若き日の「オズの魔法使い」他のミュージカル場面を紹介します。そして甘い歌声のビング・クロスビーはフランク・シナトラの出演作を紹介。そしてラストはフランク・シナトラがジーン・ケリーの「巴里のアメリカ人」を紹介。
現在のカット割の多いミュージカル映画を観ていると拍子抜けするかもしれません。モノクロの作品も多いですが、TVがまだなかったため、娯楽といえばラジオ、舞台、そして映画しかなかった時代、MGM=ミュージカル映画専門も興行収入でずば抜けていたので、豪華です。
91年にポリドールからリリースされたVHS「ハリウッド最高のダンシング・スターフレッド・アステア」Vol.1と2はRKO時代のジンジャーロジャースや他の女優とダンスしていて、日本でリリースしていない作品で踊るアステア、ジンジャー・ロジャースやスタッフのコメントなどが挿入されていて、ぜひDVDでリリースしてほしい作品です。1も2も50分に満たないものですが、見ごたえがあります。