就任してたった3ヶ月で日本代表をアジアチャンピオンへ導いたザッケローニ監督の半生が描かれた本です。
病気のせいでプロ選手への道を若くして諦め、指導者の道へ進んだザッケローニ。しかしその道はプロ選手経験がない彼にとっては果てしなく続く茨の道でした。
アマチュアのクラブから始まり、決して駆け上がることはありませんが、一歩一歩階段を着実に結果を残し続けることで登っていき、その過程で実力と経験を身につけ、ついに世界有数のビッグクラブの監督にたどり着きます。さらには当時、世界中の最高の選手たちが集まっていたリーグ「セリエA」で、チームを巧に操り、優勝へ導きました。
しかしその後、なにかの歯車が狂ったようになかなか結果を残すことができず、次第に監督就任依頼もシーズン途中からが増え、「中継ぎ監督」などと不名誉なレッテルを貼られてしまいます。そして2010年、なにかに追われるようにイタリアを去り、新天地を日本に求めました。
私も昔からのサッカーファンですが、ザッケローニ日本代表監督就任に「もう“終わった監督”をなぜ呼んだの」と懐疑的でした。しかし本書を読むと、たとえアジアカップ制覇をしていなくとも日本代表監督に就任してくれて良かったと思うのです。
「ザックに任せておけば大丈夫」そう思わせてくれる理由がこの作品にはあります。