本の紹介文を読むとありがちな設定のライトノベルのようですが、これが予想外にヘビーな内容です。
サーベイランスとは感染症などを調査監視することですが、本書では役職名として使われています。
ひょんなことからサーベイランスとなってしまった青年の成長を軸に、感染症にかかって病気になってしまうことは罪なのかと問います。
作者は以前中国でSARSが流行したときのことを思って執筆したそうですが、偶然にも現在新型インフルエンザでで同じことが起きています。
生徒が新型インフルエンザにかかったことで校長が涙ながらに謝罪するという異常事態に、作者は心を痛めていると思います。
登場人物の心の揺れ動きや、内心と他人からの評価が一致しない葛藤も女性ならではの細やかさで描写されています。
重厚な本編を読了後、あとがきの軽さに噴き出してしまいました。