コディ(声:シャイア・ラブーフ)は、南極のシバレルタウンで母と兄
と暮らすサーフィン好きのペンギン。幼少期に、伝説のサーファー、
ビッグZ(声:ジェフ・ブリッジス)に会ったことを誇りにして、我流で
サーフィンの腕を磨いてきた。ある日、コディは、ペングー・アイラ
ンドで開催されるサーフィン世界大会出場のスカウトを受ける。意
気揚々とペングー・アイランド入りをしたコディだったが、まわりは
優勝候補のタンクを始め猛者ばかりで自信喪失。そんな時、島の
奥深くで生活する、がさつで、ズボラなギークに出遭い、サーフィ
ンの手ほどきを受けることになる…。
『
オープン・シーズン コレクターズ・エディション [DVD]』に始まる
ソニー・ピクチャーズ・アニメーションによるCGアニメ作品。CG表
現で難しいと言われている波の表現だが、サーフィンが題材とい
うことで、プロ・サーファーの監修により、リアルで表情豊かな波
を実現している。アカデミー賞長編アニメ部門にノミネートされた。
だらしがないギークは、『
ビッグ・リボウスキ プレミアム・エディション (デジタル・コピー付) [Blu-ray]』
で、ジェフ・ブリッジスが演じたデュード役をモデルにしているとのこと。
本数、知名度で、ピクサー、ディズニー、ドリームワークスなどの
後塵を拝している感のあるソニーのアニメ作品だが、純粋に技術
的な面では、各社それほど差は目立たなくなっている気がする。
となると、大きな差となりうるのは、脚本の良さ、さらに平たく言
えば、「物語をいかに語るか」ということになるだろう。本作が、
CGアニメとして革新的なのは、まさにその語り口が面白いとい
うことに尽きる。全編、主人公を追うという形のドキュメンタリー
調の語り口というのは、長編アニメでは冒険的で珍しい。
とにかく、そのドキュメンタリー調の語りの芸が細かい。手持ち
キャメラならではの画面の揺れ、ピントのボケ、レンズへの波し
ぶきの付着、古ぼけた記録映画…など、まあ、よくやるものだと
感心する。それでいて、奇を衒いすぎて、肝心の語りを置いてき
ぼりにしてしまうということがない。ギークとコディの師弟(父子的)
関係を軸に、クライマックスの豪快で爽快なサーフィンに至るま
で、実に丁寧に物語を語っている。それが、本作成功の秘訣だ
ろう。
本DVDは、新作ということで、画質、音質とも実に素晴らしい。
特典も満載だ。監督たちによるコメンタリー、製作ドキュメンタリ
ー、日本版吹替え(小栗旬)の収録風景、ソニー・アニメ初のCG
短編アニメ『チャブチャブズ』(2編)…など至れり尽くせり(計100
分以上)。これぞDVDという1枚。