著者が述べる言葉は一つひとつが心に響く。たとえば、サービスの神髄は「子どもに対する親の無条件の愛」であり、また「人間関係と同じで、愛されたいのなら愛すこと」だと言う。あるいは「クレームはお客さまからの最大の贈り物」「サービスはセクシーであれ」とも言う。さらに著者は、人々に精神的な豊かさを提供するという社会貢献の役割をサービス業に見出そうともする。
ただ、どうすればサービスする側にそこまでの意識を植え付けられるかは疑問だろう。著者は、その方法の1つに従業員満足(ES)の向上をあげる。「企業から愛された人間は、お客さまを愛することができる」という考え方である。
本書では、こうした哲学の実践を示す多彩なエピソードを盛り込んでいる。著者がさまざまな問題解決に奔走したり、「夢」を与えるためのサービスに尽力したりする様子は読みごたえがあり、サービス業の醍醐味を感じさせてくれる。一方で、サービスの「心技体」、「サプライズ」の演出、付加価値の3原則など、随時紹介する著者ならではのノウハウも必見である。確固とした実践哲学を求めるサービス現場の人々にとって、大いに参考になるだろう。(棚上 勉)
ホテル業は、究極のサービス業であり、そこで行われるサービスの精神は、ホテル業界だけにとどまらずあらゆるサービス業に通じる精神である。
本書では、このサービス論を軸に実例を交えつつ、窪山氏が「サービスとはなにか」という究極的なテーマについて、その哲学を語る。
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サービスはセクシーであれという文句も最高です。
人という非デジタルな存在が双方の主役となる『サービス』という... 続きを読む
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