内容紹介
舞台は、とあるレストラン。主な登場人物は、新人マネージャーの町田君と、オーナーが連れてきた謎のおじさん、通称「寺さん」。お店には毎日さまざまなお客さんが訪れ、さまざまな事件や出来事が発生します。そのたびに高い「サービスマインド」を発揮してお客さんと正面から向き合う寺さんの姿から、町田君やお店のスタッフたちは「サービスマインド」が持つ力を実感し、学び、少しずつ自分のものにしていきます。そしてみんなが「サービスマインド」にあふれたスタッフに成長したとき……。心優しきサービスパーソン・寺さんから「サービスマインド」の素晴らしさ、大切さを感じとり、自らもサービスパーソンとして成長していく町田君は、読者であるあなたの姿です。素晴らしい「マインド」に触れたとき、あなたのなかにある「マインド」がそれに共鳴し、より高いレベルの「マインド」へと成長していくことでしょう。
著者からのコメント
普段の生活であまり意識することはないけれど、突き詰めて考えれば、人は皆、自分の存在意義を求めて生きている。
「自分はこの世に存在する価値があるのか?」
一生をかけて、その疑問と戦い続けるのが人という生き物だと思う。
だから「あなたがいてくれて良かった」と言われると物凄く嬉しい。その言葉をもらった瞬間、自分の存在意義が生まれるからだ。逆に、「自分がいてもいなくても結果は同じだったな」という悲しい事実に直面すると、ひどく失望してしまう。
この物語のなかに“寺さん”というカリスマサービスマンが登場する。
寺さんは、一度会ったお客さんの顔を決して忘れない。顔だけではない、そのときに話した内容、来ていた服、食事の趣味まで、相手に関するデータをすべて頭にインプットしてしまう。もし、あなたがこの物語の舞台である“うちの店”に一度でも足を踏み入れたことがあるならば、次に寺さんに会ったときには、「あ、髪を切ったんですね」とか「その後、お子さんはどうしてます?」などという言葉から会話は始まることだろう。
そのとき寺さんがあなたにに送っているもの。それは「私はあなたのことをわかっています」という愛のメッセージ。それを受け取ったお客さんは皆、素晴らしい笑顔を見せる。
「心配しないで、私はあなたのことをちゃんとわかっています。あなたがいてくれてほんとうに良かった」
サービスマンはそんなメッセージの伝え手であるべきだ。お客さんはそのメッセージをもらうためならば、どんなに遠い場所へも労苦を惜しまず足を運ぶだろう。
サービス業は人に存在意義を与える職業だ。それは牧師や坊さんなんかより、ずっと価値のある仕事だと思う。そんな素晴らしい仕事に就いているあなたのマインドが黒ずんでいたら世の中がつまらないものになってしまう。
ぜひ一度、この物語の“うちの店”にお越しください。自分の仕事が素晴らしいものであることに気づくから。