デジタル編集テクが登場するまでの永きに亘り、ポリスの「シンクロニシティ・コンサート」とトーキング・ヘッズの「ストップ・メイキング・センス」がミュージックビデオの金字塔とされてきましたが、本作、完成度として「シンクロニシティ・コンサート」を超えています。(当然といえば当然でしょうが・・・)
ライブパフォーマンスは年齢相応(?)にシンプルになっていますが、演奏は凄みと安定度を増し、巧くてビックリします。バンドを鼓舞し続けるスチュワート・コープランドのダイナモのようなキレの良いドラムス(カッコいい!)、スタジオレコーディングかと疑うほどピッチや声量の安定したスティングの歌(複雑な裏ビートのベースラインを弾きながらですよ!)、ボイシングやフレージングに安定感を増したアンディ・サマーズのギターワーク、抑制が利きしかもホットなサウンドで巨大スタジアムを隅々まで、しかもたった3人!で、揺り動かす様に驚きです。
シーケンサーなどサポート機材の音もほとんど無く、スティングはほとんど指弾きだし、アンディはストラトのハーフポジションを多用するなど、以前に比べると楽曲へのアプローチやフレージングもかなり変化していて、若かりし頃のエッジエンハンスでパワー溢れるトンがった演奏も魅力的ではりましたが、ホント、シンプルに研ぎ澄まされたアレンジなっています。シンクロニシティ'Uなどステージ再現に手を焼いていた(?)曲も、ああ、なるほどなぁ、こう来たか、と感心するほどスンナリこなしています。
ポリスファンであれば、感心すること半分、金縛りにあって身動き出来なくなること半分、つまり画面の前に釘付けになること、間違いありません。