まず始めに、この作品はD.C.シリーズにおける魔法の設定や、
シリーズを通して登場するキャラクター「芳乃さくら」の経歴、
D.C.II におけるメインヒロインの母である朝倉由姫が夭逝してしまった理由などの
補完が含まれる作品ですので、この作品をプレイする前に、
D.C.P.C.〜ダ・カーポ プラスコミュニケーション〜 D.C.III スターターパックD.C.II P.C.〜ダ・カーポII プラスコミュニケーション〜 D.C.III スターターパックD.C.II To You ~ダ・カーポII~トゥーユー 初回限定版」を
先にプレイされるとより楽しめるかと思います。
D.C.シリーズの集大成ということだけあって、
シナリオ・グラフィック・BGM並びにボーカル曲どの観点からも
十分にフルプライスの価値はあるかと思います。
BGMは前作・前々作からそのまま起用しているものもあり、
前作のキャラクターも何名か登場するのでシリーズファンとしても
楽しむことができました。
CIRCUSならではのシナリオ回想システムも健在であり、
セーブの必要なく気に入ったシーンをどこからでも見返すことができます。
ボーカル曲もさすがCIRCUSといったところで、
OP・ED・劇中歌のどれもが作品を一層際立たせております。
さて、ここまで絶賛しておいてなぜ☆3なのかというと、それはシナリオにあります。
確かにこの作品単体で見れば、どのキャラクターのシナリオも感動できるものであり、
私もシャルルシナリオには涙しました。
しかし、シナリオ全体通して魔法の設定における説明色が濃く、
物語の補完も意識しているせいか、"家族愛"や"恋愛"といったD.C.シリーズの売りである
泣きゲーの要素が前作の「D.C.II」に比べるとやや薄くなってしまっている印象を受けました。
また、この作品は過去の「風見鶏編」と未来の「初音島編」の二つにわかれており、
テレビCMやパッケージに書かれているヒロインは「初音島編」のヒロインにあたります。
にもかかわらず、ストーリーの大部分は「風見鶏編」が占めており、
「初音島編」のヒロインが登場するのは「prologue」と葛木姫乃シナリオの一部、そしてラストのみと
物語全体の1割程度しかなく、「初音島編」のヒロインたちとの個別シナリオはありません。
確かに「風見鶏編」と「初音島編」のヒロインは声優も同じで姿も瓜二つですが、あくまでも別人です。
例に出すと、「風見鶏編」のキャラクター「リッカ・グリーンウッド」の個別シナリオはありますが、
パッケージに書かれている「初音島編」のキャラクター「森園立夏」の個別シナリオはありません。
テレビCMでも店舗のPVでも「初音島編」しか流れていないというのに、
物語全体を通して「初音島編」の割合はおまけ程度しかないボリューム。
これで終わりとか言われても納得できない気持ちでいっぱいでした。
そして、物語が過去編ということです。
原点回帰と言ってしまえば聞こえはいいですが、
物語の大半を占める「風見鶏編」があくまでも芳乃さくらの思い出話です。
シリーズのナンバリングタイトル最新作というのにもかかわらず、その大半が回想ってどうなのって感じでした。
CIRCUSはファンディスクをよく出すのだから、ファンディスクで出せばいいのに・・・。