オーマンディはステレオ録音では三回、サン=サーンスの交響曲第3番を録音している。このディスクはその最初のものである。録音に関して言えば、回を重ねるごとに残響音がたっぷり録られ、ライブ感を重視するようになっていったが、この録音に関しては、どちらかと言えば剥き出しの生々しい音が聴ける。オーケストラは非常に巧い。そしてオルガンの独奏はパワー・ビッグスだ。アカデミー・オブ・ミュージックのエオリアン・スキナー社製のオルガンを演奏している。オルガンの音色も非常に良い。1962年の録音だが、この曲にありがちなアナログな歪などもほとんどなく、優秀な録音と言えよう。ヘブライイズム剥き出しの狂ったような「バッカナール」や、きびきびした「フランス軍隊行進曲」も面白い演奏だ。