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確かに他の代表作に比べると深みと言う点においてもう1つのような感じは受けますが、フォークナー独特の空間と時間がスライドのように次々に移り変わって物語を紡いでいく面白さは、中盤以降サスペンスじみた展開によって加速していき、突如現出した対象に襲い掛かる暴力の幻影としての炎、ヨクナパトーファを?々まで静かに照らしだす黒い炎が、玉蜀黍の穂軸のすさまじい哄笑とともに全ての登場人物を乗せてジェファスン上空に吹き上がり、最後に『生命のエネルギーは、生命の原理の否定において最も高い熱度に達する』ともいいたげな、神に背を向けた謎の男ポパイの幻影だけが残る。
このサンクチュアリは特に難解ではなく、長編ですがあっという間に読めてしまいます。本書を読んだあとに同系統の『八月の光』へ行くよりも、『死の床へ横たわりて』あるいは『響きと怒り』などの代表作へ進むことをおすすめします。
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