パプアニューギニアの密林の奥地にぽっかりと巨大な陥没穴。この巨大陥没の底に洞窟エスペリト・エサーラが存在する。
洞窟内には水が溜まり,この水が最終的には海に流れていくはずだ,その未知のルートを探すのが世界的にも有名な探検家フランクだ。
フランクは,人類が未だ発見していない洞窟奥の未知の世界に魅せられた男で,それがために息子ジョシュとの関係が良くない。
そんなジョシュも父親を尊敬することができないまま,探検のスポンサーカールらとともに洞窟探検に同行する。
そんな折,地上で発生したサイクロンによって地下に水が流れ込み増水し,出口は鉄砲水に押し流された巨石によりふさがれてしまう。
このままでは洞窟内は水浸しとなることが必至だ。フランクの指示に従い,海への出口の可能性にかけ更に奥へと進むメンバーだが・・
私は昔から洞窟が大好きで,テレビで洞窟探検ドキュメントがあると必ず見てしまうし,洞窟が舞台の映画もいくつも観て,期待はずれでガッカリしたことも少なくありません。本作も実はそれほど期待せず,とりあえず洞窟ものだから,という理由で観てみました。
それがなんと面白いじゃないですか。本作は実に予想以上の面白さでした。
確かにストーリーが格別斬新だというわけではありません,それでも本作には,最初から最後までグイグイと観ているものを惹きつける魅力があります。オープニング,密林の中をヘリコプターで低空飛行するシーンは美しく,その先に突然現れる巨大陥没にオオッと思わず声がでます。この時点で私は本作の成功を確信しました。水中のシーンも緊迫感があり,かつその映像も美しい。やはり監督の演出力でしょう。
そのため二度目に本作を観たときも同様に愉しむことができました。
そして分かっていても泣いてしまう父子の関係。
映画が始まってすぐにジョシュが水中に浮かぶシーンがありますが,そう,この映画は探検家の息子ジョシュの物語なのです。
ジョシュが父フランクに「なぜ洞窟なんだ」と問うシーンで父フランクは「洞窟にはいると自分の本当の姿を見せてくれるんだ」と答えます。
良い人間だと思っていた人間が洞窟でその本性を現し,これまで尊敬できなかった父が凄い人間だと分かる。
良い映画です。