ワイルドの戯曲3篇です。「サロメ」「ウィンダミア卿夫人の扇」「まじめが肝心」
「サロメ」は余りにも有名ですが、私はオペラや演劇で先に出会ったので、
この本の訳…というか日本語になんだか違和感がありました。
王が「〜じゃ」と喋るのはともかく、兵士も「〜じゃ」って話すとか。
男性の小姓が「まるで〜みたい!」と話すところとか。
階級や性別で、日本語では当然変わる筈の言葉使いが、みんな同じなんですよね。
流れるようには読めませんでした。勿体無いなぁ。
「ウィンダミア卿夫人の扇」は、「ステラ」という映画を思い出しました。
いい話です。上演された当時も、観客にカタルシスを与えたことでしょう。
「まじめが肝心」は、要所に皮肉が込められたワイルドらしい喜劇です。
ドタバタ劇とも言える。人間的な底の浅さを含めてキャラクターがそれぞれ魅力的です。
3篇を通じて感じたのは、やはりイギリス文壇にとってシェイクスピアは神様なんだなぁ、という事。
悲劇にも喜劇にも色濃い影響を感じるし、喜劇の結末の大団円なんかは特に、
「夏の夜の夢」あたりを思い出しました。
ワイルドの修飾過多な文章が苦手、という方にはオススメです。彼の見方が変わると思います。