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サロメ・ウィンダミア卿夫人の扇 (新潮文庫)
 
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サロメ・ウィンダミア卿夫人の扇 (新潮文庫) [文庫]

オスカー ワイルド , Oscar Wilde , 西村 孝次
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

月の妖しく美しい夜、ユダヤ王ヘロデの王宮に死を賭したサロメの乱舞。血のしたたる預言者ヨカナーンの生首に、女の淫蕩の血はたぎる…。怪奇と幻想と恐怖とで世紀末文学を代表する『サロメ』。夫の情婦といわれる女が臆面もなく舞踏会に姿を現すが、はたして夫人は?皮肉の才気に富んだ風俗喜劇『ウィンダミア卿夫人の扇』。ワイルド劇の頂点を示す『まじめが肝心』の3編。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

ワイルド,オスカー
1854‐1900。ダブリンに生れ、同地の大学を経てオクスフォード大学に学ぶ。「芸術のための芸術」を唱えて唯美主義、芸術至上主義に基づく活動を展開し、フランスやアメリカにまで名を知られた。小説『ドリアン・グレイの肖像』や『ウィンダミア卿夫人の扇』など一連の喜劇作品、世紀末文学の代表とされる悲劇『サロメ』などで文明高く時代の寵児となるも、男色罪による獄中生活の後は不遇な晩年を送った

西村 孝次
1907‐2004。京都市生れ。東北大学英文科卒業。’49~’78年、明治大学教授。19世紀末から20世紀にかけての英国作家について、多くの翻訳やエッセイを著している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 355ページ
  • 出版社: 新潮社; 改版 (1953/4/10)
  • ISBN-10: 410208102X
  • ISBN-13: 978-4102081020
  • 発売日: 1953/4/10
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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13 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
ワイルドの真骨頂を日本語で味わうにはこの文庫が一番いい。『サロメ』はともかく『ウィンダミア卿夫人』とか『真面目が肝心』などの傑作風習喜劇が併載されている。特に後者はワイルドの最高傑作だとよく言われる。ヴィクトリア朝人のみならず現代人が当然と考えている慣習をことごとく覆し、爆笑と衝撃を同時にもたらす機知に富んだ会話が一番の魅力。翻訳では限界があるのでこれを読んだら原文で。
このレビューは参考になりましたか?
7 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ミノー トップ500レビュアー
 ワイルドの戯曲3篇です。「サロメ」「ウィンダミア卿夫人の扇」「まじめが肝心」

 「サロメ」は余りにも有名ですが、私はオペラや演劇で先に出会ったので、
この本の訳…というか日本語になんだか違和感がありました。
王が「〜じゃ」と喋るのはともかく、兵士も「〜じゃ」って話すとか。
男性の小姓が「まるで〜みたい!」と話すところとか。
階級や性別で、日本語では当然変わる筈の言葉使いが、みんな同じなんですよね。
流れるようには読めませんでした。勿体無いなぁ。

 「ウィンダミア卿夫人の扇」は、「ステラ」という映画を思い出しました。
いい話です。上演された当時も、観客にカタルシスを与えたことでしょう。

「まじめが肝心」は、要所に皮肉が込められたワイルドらしい喜劇です。
ドタバタ劇とも言える。人間的な底の浅さを含めてキャラクターがそれぞれ魅力的です。

 3篇を通じて感じたのは、やはりイギリス文壇にとってシェイクスピアは神様なんだなぁ、という事。
悲劇にも喜劇にも色濃い影響を感じるし、喜劇の結末の大団円なんかは特に、
「夏の夜の夢」あたりを思い出しました。

 ワイルドの修飾過多な文章が苦手、という方にはオススメです。彼の見方が変わると思います。
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善良な女 2012/4/2
By 米酢
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 ヘレン・ハント主演の映画をBSで見て興味を持ち、買ってみた一冊である。
 オスカーワイルドの他の作品も多少読んでみたりしたけれど、「ウィンダミア卿夫人の扇」が一番良いと思った。

 潔癖な新婚の主婦が自分を善良な女とし、アーリン夫人のような女を悪い女とし、両者は別の人種であるというように考えている。男性もまた同様に二種に分かれる。彼女にとって、過失を犯す者は「善良」ではない。
 ところが、ある出来事から、人間は生まれついてそのように区別されうるものではなく、もともと多面的な存在であって、状況に応じて様々な面を見せるものだということに気づく。
 それどころか、そのような人間のありようを知らず、自分自身の認めたくない面に目をつぶって生きることは、成り行き次第では破滅に追い込まれかねない、とても危ういことだと身をもって悟る。

 おそらく母親の不始末ゆえに叔母に厳格に育てられたのだろうが、そのウィンダミア卿夫人と同様、私たちも若いころは安易に人を評価してしまうこともあったのではないか。過ちを重ねながら試練を乗り越えていくことで、みな練れていくのだろう。
 これは、まさにそういった、若いウィンダミア卿夫人の成長物語であり、本人の素直な反省がすがすがしい。
 そして、終幕でウィンダミア卿夫人は、過失を犯した自分について、「善良な女」であると思わず叫ぶ。自分を含めた人間というものを、そのように認めることができるのである。

 原作のほうでは、アーリン夫人自身がタッピーをうまくごまかすが、映画のほうでは、ウィンダミア卿夫人がタッピーに事情を話すことになっている。
 映画は戯曲より詳しく、タッピーとアーリン夫人の恋愛模様も描かれているため、タッピーがいきなり間抜けにならないようにという配慮だろうか。
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