~ サルトル哲学の入門書というより、作者がサルトルの哲学をどう捉えているかという解釈の本になっている。しかもそれがわかりやすく面白い。結果、きわめて完成度の高い入門書になってしまっている。漫画入りの躍動感ある内容がサルトルの哲学ともよくあっているのかもしれない。
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もちろんここに書かれてあることがサルトル哲学のすべてではない。しかしこれを読むと、まだまだ彼の哲学は読むべき価値があるように思えるのだが、インテリの消滅とともにサルトル読者もすっかり消えてしまった。まあ共産主義の没落とも関係があるのかもしれない(サルトルは旧ソ連のチェコ侵入まで共産主義を若干の留保付きで支持していた)。また、日本~~における彼の著作物を並べてみると、もう結構昔の人なのに手軽に手に入る本がほとんどない(新潮文庫の「水いらず」ぐらいだ)。これでは若い人は買わないよ、といいたくなる。だいたい彼の代表的哲学書である「存在と無」が現在新刊で手に入らないのは全く不可解だ(大学の図書館にもなかった)。誰か新訳で出してください。しかも文庫で(岩波か筑摩さん、~~おねがいします)。
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しかしこの本が出たことでまた少しはサルトルファンが増えるだろう。何度も言うように、世間が思ってるほど彼の哲学は古くない(まあ新しくもないが)。ニーチェやハイデガーと比べて入門書の類いが少ないのも意外なのだが、これはそんな欲求不満を満たすのにももってこいである。しかしあれだけ時代の寵児となった当時のほうがおかしかったのかな・・・。~