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サルトル―「人間」の思想の可能性 (岩波新書 新赤版 (948))
 
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サルトル―「人間」の思想の可能性 (岩波新書 新赤版 (948)) [新書]

海老坂 武
5つ星のうち 3.2  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

出版社 / 著者からの内容紹介

さらば〈ろくでなし〉よ!  ──『嘔吐』で鮮やかに登場し、小説家として、哲学者として、そして最大の「知識人」として20世紀を生きたサルトルは、2005年生誕百年を迎えた.世界的に血なまぐさい暴力が繰り返される今、時代に〈参加〉することを、〈人間〉とは何かを問い続けた思想が、新たなリアリティとともによみがえる.

登録情報

  • 新書: 200ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2005/5/20)
  • ISBN-10: 4004309484
  • ISBN-13: 978-4004309482
  • 発売日: 2005/5/20
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.4 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.2  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 127,103位 (本のベストセラーを見る)
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14 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 暖炉
形式:新書
 たしかに現代思想はサルトルという重大な哲学者思想家を軽視するおもむきがある。それは絶対に正さねばならない。

 「しかし」と私は思う。「だからと言って盲目的なサルトル信仰はいいのだろうか」それは無論、否である。本書はどちらかと言うと「盲目的なサルトル信仰」という方に傾くと言ってよい。

 ベルナール=アンリ・レヴィの「サルトルの世紀」が圧倒的な資料を元に重ねられた上でのサルトル再評価の本だとすれば、本書は個人的感傷によるサルトル再評価と言えるであろう。私はその点において本書に疑問を覚える点が所々あるのである。

 もっとも新書という形式ゆえに引用など限られているので、そう言った印象をより強く受けたのかもしれない。個人的感傷が混じっているとしてもサルトル入門者にはこの程度であれば無害であると判断できる。また平易な文章であるし、読みやすいには読みやすい。その点、私は本書は入門には適すると思う。しかし、専門者には面白くないだろうと思う。
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
「サルトル」の思想の入門書というより、著者自身の「サルトル」体験談。
「嘔吐」(サルトル著)をいきなり読んだがわけがわからず、とりあえずサルトル入門書として読んだが、特に「嘔吐」についての記述は「体験談」に終わっている感じがした。
当然、サルトルについてはこれまでも多くのものが出版されていることもあり、個人的な体験談に終わるのは仕方がないかもしれない。
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 倒錯委員長 トップ500レビュアー
形式:新書
「人間の生きる意味だぁ?そんなもんはなっからねぇよ!人間なんてなぁ、そこらへんに落っこちてるちり紙と一緒。要するに無価値、そこにあるだけでしかない<実存>ってこった!」

若き日のサルトルに「生きる意味」なんて尋ねた日にゃ、そんな威勢のよい答えが返ってきそうという想像しか、この本を読んだ後にはできない。私も、彼のそんな考え方には大賛成であり、彼が今眠る棺桶にまで届くような拍手を送りたい。

本書は、サルトルの『嘔吐』を始めとする作品、膨大な量のフロベール論などの文芸批評を年代順にたどりながら、彼の思想の輪郭を浮かび上がらせる。
冒頭に書いたような戦前のアンチヒューマニズムから戦後のヒューマニズムへの転向、社会主義運動の挫折。それらの出来事は、彼の敗北ではあるかもしれないが、その敗北にこそサルトルのサルトルたる由縁があるのかもしれない。サルトルの魅力とは、この著者が述べるとおり、その負けっぷりにあるのだから。
最初から負け戦だとわかっていながら、それでも挑んで(参加して)しまう。そこに、理論的な正当性とはまた別次元において、未だに人を惹きつける彼の魅力が隠されているのかもしれない。

しかしそれだけに、彼そして実存主義が、レヴィ=ストロースおよび構造主義にきっした思想史上に残る「大敗」は、サルトルの「サルトル性」を語る上では欠かせなかったのではないだろうか。
本書は、著者個人の思い入れで書かれた本なのかも知れない。
しかしそれを鑑みても、その大敗をほとんど素通りした著者には、すこし不誠実さを感じた。
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