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12 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
大企業病へのリアリティある処方箋,
By 芭士気舎 (東京) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: サラサラの組織―あなたの会社を気持ちいい組織に変える、七つの知恵 (単行本)
「サラサラの組織」とは、効率追求一辺倒の経営へのアンチテーゼと映った。上の許可がないと何もできない階層的組織に、困っている同僚を助けない方が合理的な成果主義。組織で働く誰もが感じている問題を解くカギは、想いを持つ個の行動にあると説く。 すべての責任を経営者に押し付ける議論からは、何も生まれない。それよりも、まず行動を。そして、行動を起こす誰もが組織変革のリーダーとなりうることを、この本は示している。 何よりも、9社の変革リーダーの物語が、実名で語られているのが良い。そのリーダーが社長から部長、課長に若い女性までと、多岐に渡っていることが、この本の主張を裏付ける。 決して、組織変革の美しい理論が書かれているわけではない。しかし、「現実に裏付けられた理想論」だからこそ、説得力がある。組織を変えたいという想いを持つ方には、強くお勧めしたい一冊だ。
12 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
自ら始められる、大変革期を乗り切るための組織論,
By 思索者 (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: サラサラの組織―あなたの会社を気持ちいい組織に変える、七つの知恵 (単行本)
この本はKDIというユニークな企業イノベーション集団と、その同志たちの物語です。一般的なコンサルティングの文脈では、コンサルタントとクライアントなのでしょうが、ここでの彼らの関係はまさに「志」を同じくするひとたちのコミュニティです。「知識創造」を切り口とした取り組みが、そのコミュニティに属する複数のひとたちの視線で語られます。 とても賑やかな、楽しい物語が多数描かれています。都合が良い成功事例を集めたものではありません。それぞれの過程には沢山の失敗や戸惑い、葛藤もあります。 でも全体のトーンが明るいのです。この明るさがタイトルでいうところの「サラサラ」につながる鍵の一つかなと感じました。 「サラサラ」というキーワードを当初は単に「風通しが良い」ということかなと思いました。また帯にあるような「ドロドロ」と対立する概念として、ドロドロが悪で、サラサラが善という単純な対立構造の話かなと思いました。でも読み進むうちに、自分の経験と照らし合わせても納得がいく、もっと奥行きのある像が結んだ気がしました。 この本は、おざなりな組織論のフレームワークを並べたものではありません。また欧米から拾い集めた概念のラベルを貼り替えただけの経営論でもありません。 ここにあるのは血の通った、知の飛び交う物語です。 閉塞感、悲壮感漂う組織を変革するために自ら行動するひと、行動する勇気、きっかけが欲しいひとにお薦めします。 読んだだけで終わりにしたくない、そんな気にさせられる一冊です。
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
日本の企業もまだ捨てたもんじゃない,
By Bucchi1969 (港区北青山) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: サラサラの組織―あなたの会社を気持ちいい組織に変える、七つの知恵 (単行本)
組織を変えるのはすごく難しい。だから「変革」というコトバはあちこちに転がっているものの、それに真っ向から取り組む人の数はきわめて少ない。この本の読みどころは、9人の(たぶん普通の)企業人たちが、出来れば誰もが避けて通りたい、その「変革」に手を出してしまった様子を語っている第3章である。もとよりスマートな展開であるはずもなく、憤ったり、気負ったり、嘆いたり、愕然としたり、思わぬ助っ人に感激したり、意外な伏兵に仰天したりの悲喜こもごもである。しかし、語り手の皆さんの穏やかで頑固で、たぶん楽天的な人間味のせいか、和やかな(?)読後感があった。日本の企業ってまだ捨てたもんじゃないな――そんな感想である。 しばらく前から、ビジネスマンにとって「戦略」というコトバは抗い難いものになってしまった。戦略的でロジカルでなければビジネスや企業を語る資格はない、と。 しかし、人は本当に戦略で動くのだろうか。確かに戦略は環境変化を企業行動に変換するための合理的方法を提供するだろうが、組織で働く人間の側にもそれなりの合理がある。しかも、それは少なからず戦略と矛盾する場合がある。戦略は確かに組織の変革を要請するが、その変革を実現するためには、「戦略的努力」だけでは絶対に足りない。戦略的ではない努力、むしろ見返りなき非合理的行動が人を動かすことも多いのだ。本書に登場する語り手たちは、その辺りの何ともいえない事情をそれぞれの「物語」として伝えている。等身大のマネジメントブックとして好感が持てる。
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