登録情報
|
本書では、世界大恐慌による大不況が、片田舎のノースモントにも、じわじわ暗い影を落としている。フランクリン・ルーズヴェルトの大統領選出、禁酒法の廃止、トーキー映画館の開設などのトピックスも取り上げられている。また、サム先生の開業当時は、自動車を乗り回す事でちょっと浮いていたのに、約10年たった本書では、自動車が当たり前になっているのも興味深い。
第1集から第3集まで通して読んでいくと、アメリカの社会文化史、ノースモントの町の発達史、そしてサム先生の人生の移り変わりが描かれた、非常にゆるやかな流れの大河ドラマとしても楽しめる。多種多様なシリーズ/非シリーズ短編をバラバラに書いていながら、個々のシリーズではしっかりとした流れを構築しているとは、ホックは大した作家だと思う。また、推理パズルとしての1話1話は、第1&2集と比べると確かに落ちるが、それでも水準以上の出来なのはさすがである。
あとがきによると、サム先生のシリーズは65作あるという。ぜひ第4集以降もどんどん出してほしい。
ただ、あとがきで登場人物のその後の顛末をばらしてしまうのはいかがなものかと。
あとがきはお読みにならないことを節にお勧めいたします。
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|
|
|