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『Summer Sun』というタイトルで1曲目が「Beach Party Tonight」とくれば、日焼けした肌、よく冷えたビール、大きな波がテーマのサントラと思うのも無理はない。しかしニュージャージーのボヘミアン3人組だとそうはいかない。自身の経験やレコードコレクションから、夏には海や太陽が嫌いなサーファーや、妊娠してしまって家に帰りたくない女の子がいることも知っているからだ。2000年のブレイク作『And Then Nothing Turned Itself Inside-Out』のようなトータル性とわかりやすいキャッチーさには欠けるが、静かながら病みつきになりそうなところはこの『Summer Sun』も同じだ。全13曲のうち大部分はローファイなギター、ベース、ブラシ・ドラムというシンプルな構成で作られており、仕上げはホーン・セクションやパターンを刻むピアノとオルガンくらい。ベスト・トラックはビーチ・ボーイズの『Pet Sounds』を思わせるようなオーケストラ風アレンジの「Tiny Birds」とグルーブが強力な「Moonrock Mambo」、最後を飾るビッグ・スターのカバー「Take Care」あたりか。「Tiny Care」は訴えかけるようなペダルスチールギターにのせて国を嘆く哀歌。ジョージア・ハブレイのボーカルはまるで、ニコが海辺の町の遊歩道でラウンジバンドを前に去り行く夏を歌ったかのよう。ああ、夏か…。(Keith Moerer, Amazon.com)
内容(「CDジャーナル」データベースより)
米インディ・ロックのひとつの到達点とも呼ぶべき重要作。気の多さゆえの音楽ジャングルが滋養豊かな恵みの森と化した感あり。編曲冴えわたりメロディは耳の奥に居座る。往年のロックの安易な焼き直しがまったくないのに今のロック。泣けるツボ多数。
内容 (「CDジャーナル・レビュー」より)
現在これほど透明感を持った音を聴かせるグループはいない、ヨ・ラ・テンゴ。サントラを手がけたりサン・ラの楽曲に4つのヴァージョンで挑んだりと、相変わらずのマイペースのなか、唐突に通算10枚目となるアルバムが届いた。
前作の『ナッシング・ターンド・イットセルフ・インサイド・アウト』で展開した浮遊感あふれるサウンドは、今回も健在で、さらに自由度を高めて飛び回る。かつての何が飛び出てくるかわからない姿はもうない点では古くからのファンにはやや淋しく感じられるかもしれないが、そのかわり全体の構成力でたっぷりと楽しませてくれる。屈折しながらも素直、背を向けながら開かれた心、そんなものがこれだけ自然の形で盛り込まれたアルバムも、そうはない。じつに怪しげな雰囲気の「ムーンロック・マンボ」、10分以上のヴォリュームでサイケデリックな音が浮遊する「レッツ・ビー・スティル」、そしてビッグ・スリーのカヴァーと続く最後がとてもいい。傑作。 (大鷹俊一) --- 2003年04月号
前作の『ナッシング・ターンド・イットセルフ・インサイド・アウト』で展開した浮遊感あふれるサウンドは、今回も健在で、さらに自由度を高めて飛び回る。かつての何が飛び出てくるかわからない姿はもうない点では古くからのファンにはやや淋しく感じられるかもしれないが、そのかわり全体の構成力でたっぷりと楽しませてくれる。屈折しながらも素直、背を向けながら開かれた心、そんなものがこれだけ自然の形で盛り込まれたアルバムも、そうはない。じつに怪しげな雰囲気の「ムーンロック・マンボ」、10分以上のヴォリュームでサイケデリックな音が浮遊する「レッツ・ビー・スティル」、そしてビッグ・スリーのカヴァーと続く最後がとてもいい。傑作。 (大鷹俊一) --- 2003年04月号