人の顔を憶えられない僕がいます。永遠の夏休みを求めるウナさんがいます。死んでいるカネコさんがいます。始まります。3人の出会いから。それは、井の頭公園からです。海までの。夏の、冒険が。
不思議な1人称で書かれるこの物語は、とても不思議な気持ちになれる物語で、とっても楽しく、とってもワクワクし、ちょっぴり悲しく、とってもうれしい物語。道中で偶然出会う人々との距離や会話の妙も心地よい。きっと、幸せってのは、こんなことなんだろうね、と思う入梅前。
ただただ、井の頭公園から海までの、1日ちょっとの冒険なのに、素敵に永い物語でもあり、幼さと純粋さを前面に押し出した視点と文体の影響もあるだろう、小学生のころの、永遠の限りある夏休みを体験できた気がする。そんなファンタジックな作品にもかかわらず、実際の地名(東京の三鷹市井の頭公園〜月島ふ頭まで)、駅名(神田川に沿った京王井の頭線の駅や山手線、総武線の駅など)、施設名(東京ドームシティや様々な公園、ひまわり橋などの橋の名前も)や、商品名(ガリガリくんやプレミアムチョコレートバーとか)がでてくるのでリアリティをもった作品にもなっている。知っている場所が出てくると、ちょっとうれしく、こんなにも「東京を歩きたい」と思ったのは初めてかもしれない。京王井の頭線沿線に住んでいる友人に勧めたいところだが、彼はきっと見ないだろうなぁ。間違いないっ(つか、このブログも見ないし。。)。「
夜のピクニック」に似た雰囲気を持っており、おなじような気持ちを覚える、ロードムービーならぬ、、本の場合は、ロードブック??、、聞いたことないなぁ。。たぶん、冒険小説だなっ。
あと余談であるが、「あらあらかしこ。」に、なんだかグッときた。惚れてまうやろーっ。手紙の最後にこんな風に、しかもひらがなで書かれていたら、惚れてまうやろーっ。意味的には何てことないんだけども、なんだか、こう、グッと。Good。
で、タイトルの「EP」ってなんだろう。。??サマーバケーションエピソード?エントリーポイント?ホームに電話、というセリフがあったので、E.T.と関係あるのか??EPのPは、「Person」で「Extra Person」かなぁ、と思ったけど、そんな言葉ないし、訳しても「余分な人」とか「追加の人」とかだもんなぁ。。なんなんだろう。。ちなみにエピソードだとしたら「サマーバケーションのお話」で、エントリーポイントだと「サマーバケーションの入り口」。後者だと素敵だね。サマーバケーションは、まだ始まっちゃいねーよ。つまりこの話の終わりからが本当のサマーバケーションの始まり、といった感じかな。
サマーバケーションは、夏休みです。夏休み、こんにちは。