この本は、時間術と銘打ってはいますが、時間術を語ることを通して、
「みんなに幸せになって欲しい」と言う、
著者の愛があふれている素晴らしい本だと感じました。
内容としては、仕事の時間を以下の二つに分解することを切り口に
話は展開します。
・「こなす仕事」(作業)
・「創造する仕事」(価業)
そして、それは豊富な実体験に裏打ちされていますし、
MBA的フレームワークで分かりやすく分析されたり、
記憶に残りやすいメタファーを使って表現されたりしていますので、
非常に分かりやすく、納得性の高いものになっています。
また、それぞれのエピソードには、著者の日本企業と外資系企業で
働いた体験や、アメリカ留学で苦労した特徴的な体験が伴っています。
ですから、それは単なる分析だけではなく、人間の心(ハート)に
関わる洞察も自然に言及されることになります。
それは、他者による観念的な言葉ではなく、実践者である著者の言葉
として伝わって来るので、読んでいて心地良かったです。
そして、話が各章、各節でで分断されることなく、適宜、本書の目的が
リマインドされることで全体的な繋がりを維持しているなど、著者が
伝えたい思いを一貫して読ませる工夫はさすがだと思いました。
それは、マーケターの著者らしく、終始読み手を意識し、読み手のことを
第一優先に思った行為だと感じました。
仕事のやり方を見直そう、変えよう。
仕事の「量」から「質」へバランスよくシフトしよう。
そんな著者のメッセージの裏には、「みんなの幸せ」があると思いました。
そして、そこには、「大事なものを大事にして欲しい」という、
著者がたくさんの人々との交流の中で見つけ、そして身につけた
やさしい眼差しとシンプルな思いがあると感じました。
そんな思いやりの気持ちがベースにあることが伝わってくるので、
とても安心して、共感しながら読めました。
最後に、私が思うに、時間は管理できません。
管理ができるとすれば、それは自分です。
また、「サボる時間」は、目的でなく手段です。
自分の予定表に「サボる時間」を確保することで満足することなく、
この本でいただいたアイデアを活用していこうと思います。
ありがとうございます。