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サブリミナル・インパクト―情動と潜在認知の現代 (ちくま新書)
 
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サブリミナル・インパクト―情動と潜在認知の現代 (ちくま新書) (新書)

by 下條 信輔 (著)
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Product Description

内容(「BOOK」データベースより)

現代社会は過剰な刺激に満ちている。直接快楽を刺激する音楽と映像。絶え間なくメッセージを投げかけるメディアやコマーシャル。それらは私たちの潜在脳に働きかけて、選択や意思決定にまで影を落とす。が、私たちはそれを自覚しない。意識下にある情動・認知系への介入は、意識レベルでは認識されないからだ。本書は、「情動」と「潜在認知」に関わる認知神経科学の知見をもとに、現代の諸相をつぶさに検証、創造性をもたらす暗黙知の沃野に分け入って、新たな人間観を問う意欲作。


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

下條 信輔
1955年東京都生まれ。東京大学文学部心理学科卒。MIT大学院心理学科修了(Ph.D.)。東京大学大学院人文研究科博士課程修了。東京大学教養学部助教授などを経て、カリフォルニア工科大学生物学部教授。専門は知覚心理学、認知神経科学。独立行政法人・科学技術振興機構「下條潜在脳機能プロジェクト」研究統括などを務め、脳による情報処理の大半を占めると考えられている、意識に上らない神経情報処理、すなわち潜在認知の研究を継続的に行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

Product Details

  • 新書: 314 pages
  • Publisher: 筑摩書房 (2008/12)
  • ISBN-10: 4480064605
  • ISBN-13: 978-4480064608
  • Release Date: 2008/12
  • Product Dimensions: 6.8 x 4.2 x 0.8 inches
  • Average Customer Review: 4.5 out of 5 stars  See all reviews (6 customer reviews)
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13 of 15 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 脳にとってのリアルとは?, 2009/1/23
ニューラルネットワークを活性化させるものこそが脳にとってのリアルなのかも、という洞察や、現代社会に見られるサブリミナルな仕組みの数々を解明していく(と言うと誤解されそうだけど)とても刺激的な内容。仕事上、情報過多になりがちなので、自分のこととしても考えさせられることや気づかされることがあり、ためになった。田舎で暮らしてる人よりは、都会で暮らしている人の方が気付かされるところは多いかな。両方で暮らしたことがある人はもっと納得がいくか。
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26 of 32 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars サブリミナル現代社会論, 2008/12/15
By ソコツ - See all my reviews
(TOP 50 REVIEWER)   
『サブリミナル・マインド』(中公新書)、『〈意識〉とは何だろうか』(講談社現代新書)において現代の人間科学に基づく斬新な人間像を提示した著者が、最新の実験的知見をふんだんに盛り込みつつ、知的刺激に満ちた新書本を再び出版した。今回は特に、認知(神経)科学の応用としての現代社会論、といった色彩が強い。
人は悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しいのだ。何かを好きだから見る(選ぶ)のではなく、見る(選ぶ)からそれが好きなのだ。人間の感情は、潜在的な情報処理が優先するかたちで発現するのであって、それが自覚(意識)されるのは、常に全てが起った後のことである。あるいは、各種の情動はまったく自覚されることなくサブリミナルなまま私たちの生活を規定しているのであって、私たちは自己意志により各種の物事を決定しているようなつもりになっているが、実はほとんどのことを無自覚な情動に導かれるかたちで行っているのである。
こうした事実について認識しておくことは、音楽・映像文化の著しい発達や広告産業の激化が進展している現代においては、ますます重要になっている。意識されない情動の領域に働きかけることで「快/不快」が生じることがわかっている以上、企業はそれに応じた巧みな広告活動や商品開発を実施するのだし、政治もまた刷り込みめいたイメージ戦略を駆使してくる。情報技術の進化により空前の「自由」を獲得しつつ、私たちは同時に他者の思惑通りに動かされやすくなっているという現状を、しっかりと自覚しておくための教養書としてこの本はある。
私的な感触を述べれば、本書はいわゆる「動物化」の現状を、より科学的に(印象批評的にではなく)説明していくための作品であるという感じがした。脳を心地よく活性化させることこそが現代における最大の価値なのだから、それを恒常的にもたらしてくれる対象こそがリアルであり大事なのであって、それが既存の「人間的」生活とどれだけズレていようと余り問題なはなかろう。問題はむしろ、こうした新しいリアリズムの定着のなか、ではどう生きていけば私たちはより「自由」な存在でありえるのか、ということである。例えば、マクドナルドのイスが客の回転を促進するために座り心地悪く設計されているのなら、ザブトンを持ち込みその環境を意識的に快適化すればよい、という著者のアドバイスは、要するに「賢い動物」として生きよ、という提言であるのだろう。

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7 of 8 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 苦痛と快楽の距離が近づいている(本文より)わけを知った, 2009/3/27
 本書は題名からして、コマーシャルの脳に及ぼす影響に関する最近の見地を解
説して最終的にはけしからん、といった趣旨の本だろうと甘く見て購入しました。
著者の専門は現役バリバリの知覚心理学、認知心理学の研究者で、私の見込みは
いい意味で裏切られました。巷に氾濫する密度の薄い新書とは一線を画しています。
論旨の根拠になるデータがMRIを用いて刺激に対する脳の活動部位を見出した結果
など新しく、研究者の方に言うのも僭越ですが、科学的な背景がしっかりしている
印象を受けました。

 前半の3章はモノを売る立場から、人はなぜそれを買うのかについて、経験的に
知っていたことの裏づけを多く提示してあり、経験と科学的根拠が合致した点で
ためになったと思います。特に好感が持てたのは、それらの事実に対しての情緒的な
評価を加えず事実のみをある意味淡々と提示していた点です。

 最終章の「暗黙知の海」に対する著者の仮説も私にとっては賛同できるものでした。
詳細は本書に譲りますが、その中で人間、勉強、経験した事は蓄積されてオリジナリティの
根っこになるということが言われています。そうしたことはたとえ忘れてしまっ
たとしても潜在知として残り、何かのトリガーにより新しい発想の材料になるそうです。
その点では読書好きの私にとって朗報といえます。
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