中上健次の推挙と江藤淳の好意により「文学界」に掲載されていた「サブカルチャー文学論」の連載は、江藤淳の死後中断。この二人の文学者のサブカルチャーに示す好意の理由を発端にサブカルチャーの在り方を著者が考え尽した思考の記録を、一冊の本にまとめて両人の好意への返礼に代えた本。
とにかく面白い!読書のヨロコビがありました。吉本ばななも村上春樹も山田詠美もろくに読んだことのない私が読んで果たして面白いのかと思って読み始めましたが、これがとっても面白い。読む前は、彼らの作品の「謎本」的な要素があるのかと思っていましたし、読後に彼らの本が読みたくなるかと思っていましたが、とんでもない。大塚氏の他の作品が読みたくなってしまいました。純文学を知らなくても、J文学を知らなくても、そんなことは関係ないです。この本一冊で充分楽しめます。650ページの長さは感じられず、退屈しませんでした。