ほんとにこの人の想像力はとんでもない。異常とも言える。脳みそのつくりを疑う!この作品を見るといかに自分が身の周りのヒトやモノについて考えていないかがよーく分かる。よく小説家はひとつのコップを見て想像するだけで原稿を何十ページも書けると言われるが、施川ユウキは間違いなくその類の人間だ。面白い想像を面白く描くことができる、類稀な人物だと思う。「サナギさん」にはそんな彼の能力が遺憾なく発揮されている。
「酢飯」よりもかなり登場人物が固定されているため面白さに安定感があるが、そのためかむちゃくちゃ面白い!というネタに乏しい気がする。ただ、1つのテーマについて畳み掛ける様はまるで1つのコントを見ているようで楽しいし、満足感がある。読み終わった後味も申し分ない。施川ユウキの漫画家としての非凡性にあなたは思わず嫉妬してしまうかも?