「Verve Records」レーベルによる、サッチモことルイ・アームストロング選集。聴けば一発で分かる気さくな人柄を感じるダミ声と、それと対照的な鋭い高音が響くトランペットの演奏。彼ならではの、彼にしか奏でられない音楽から、人間的なスケールも大きく、そしてあたたかなサッチモの人柄がにじみ出ているんですね。うーん、素晴らしいなあ。
人気の高い『WHAT A WONDERFUL WORLD(この素晴らしき世界)』から、アンコール風に置かれたラストの『WHEN THE SAINTS GO MARCHING IN(聖者の行進)』まで、全部で十六の曲を収めています。解説書に録音年、場所などが記載されていなかったのは、残念でした。
ルイ・アームストロングの歌と演奏(トランペット)だけでなく、その一環として、彼とエラ・フィッツジェラルドのデュエットが四曲、ヴェルマ・ミドルトンとのデュエット(『外は寒いよ』のライヴ録音)が一曲、収録されていて、これが非常によかった。なかでも、ガーシュインのナンバーを、エラとの二重唱で歌った『SUMMERTIME(サマータイム)』と『IT AIN’T NECESSARILY SO(イトゥ・エイントゥ・ネセサリリー・ソウ)』は、聴きごたえ抜群の素晴らしさ! 偉大な才能を持つふたりのミュージシャン&エンターテイナーが、それぞれの音楽を歌いつつ、息の合ったデュエットを繰り広げていくところ。ほうっと、ため息をついてしまいました。ジャズのヴォーカルで、これほど魅力的なデュエットを聴かせてくれるコンビというのも、そうはないでしょうね。ルイとエラ、ふたりの素晴らしき歌に、心から拍手を送ります。パチパチパチパチ♪