サザエさんといえば国民的なマンガで、日本国民であれば知らない人を探す方が大変だ。その位に日本国民に根付いている。
さて、この本はサザエさんのかつての4コママンガを題材に、それぞれその時代の世相を思い起こすという内容になっている。パンダブーム、東京オリンピック、日米安保条約…色々なネタが出てくるのであるが、こういったネタは最近のアニメ版サザエさんを見てもあまり出てこない。それだけコミック版の方が内容が濃いと言える。
4コママンガの世界というのは、4コマでどれだけ読者を惹き付けるかがカギとなってくるので、相当なセンスの持ち主でなければ、ここまでのものは描けなかったであろう。それだけ作者の長谷川町子の腕が良かったと言えると思う。
サザエさん自体がコミックにしろアニメにしろ長い不動の人気を得ているのは、そういった世間に対する批判というかアンチテーゼ的なものが静かに内在しているからではないか?この本を読んでふとそう思った。