欧州で一大旋風を巻き起こしたM1がメインのデビューアルバム。
というか、ミニアルバム的な作品にリミックス曲を追加することで、フルアルバムとしての体裁を整えたといった内容。そういう意味では、かなりお得感に乏しいものとなっていると言わざるを得ない。アレンジを変えただけの同じ楽曲が何度も登場してくるので、聴いていてちょっとうんざりしてくる面も、正直なところある。
全体的な印象としては、ラテンビートを基調としたアイドルダンスポップといった感じ。ただ、出身がルーマニアということで、東欧っぽい湿っぽさは全編通じて感じられる。
また、タイトルにもあるように、サックスを大々的にフィーチャーしたナンバーが多く収録されていて、セクシャルな空気感を前面に押し出してきているのも特徴だろう。
シンガーとしてのスキルについては、可もなく不可も無しといったところか。容姿、パフォーマンス等から受ける印象としては、東欧版シャキーラとでも呼べそうな気もする。
ダンスフロア・オリエンテッドな作品として捉えれば、そう悪くはない作品集と言っていいだろう。
ただ、刹那的流行ポップスといった印象は、どうしても免れない。
本作を聴いてみて僕が思い出すのは、やはり、O-ZONEだったりt.A.T.u.だったりしてしまうのだ(つまり、一発屋ってこと)。
収録マテリアルが少ないということで、その力量全てを発揮しきれておらず、実はまだまだ未知なる可能性を秘めた人なのかもしれないが、現時点ではそれほど高い評価は与えられないようにも思う。
一過性の流行歌として、軽く聞き流せるようなポップスが好きな人にはこういった音も良いのかもしれません(←いやいや、これは否定的に言っているのではありません。こういった音楽も、世の中には絶対に必要なのです)。